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○ポケモンゲームアリーナ ポケサンメンバーで初めてのLv50ダブルバトル 馬場隊員 レントラー(トゴシ) かみなりのキバ まもる でんじは @シュカのみ ギャラドス(サクラダ) こおりのキバ たきのぼり アメモース(TOC) シグナルビーム カビゴン(ゴタンダ2) ほのおのパンチ みがわり @たべのこし? レッド博士 カバルドン(ドバイ) じしん メタグロス(オマーン) コメットパンチ まもる @オッカのみ ツボツボ(カメルーン) どくどく ダイノーズ(イースター) まもる @かいがらのすず 馬場はレントラー、ギャラドス レッドはカバルドン、メタグロスを出す。特性で天候はすなあらし。 1. メタグロスまもるでレントラーの雷のキバから身を守る ギャラドスの氷のキバでカバルドン残りHP5割強 カバルドンの地震がレントラーだけに当たるがシュカの実発動で残りHP8割 2. レッドのメタグロス交代でツボツボ レントラーまもる、ギャラドスの氷のキバでカバルドン残りHP1割強 カバルドンの地震がツボツボだけに当たりツボツボ残りHP9割 3. レントラーの電磁波でツボツボまひ、ギャラドスの氷のキバでカバルドン倒れる ツボツボの毒毒でレントラー猛毒残りHPは5割強 (レッドがメタグロスを出す) 4. レントラーの電磁波でメタグロスまひ、ギャラドスの滝登りでツボツボ残りHP1割強 メタグロスのコメットパンチは外れ、ツボツボはまひで動けない 5. ギャラドスの滝登りでツボツボ倒れる 他編集で不明、レントラー残りHP1割で猛毒、ギャラドス残りHP6割強、メタグロスHP満タンでまひ (レッドがダイノーズを出す) 6. 編集で不明、メタグロス残りHPが9割、レントラーが砂嵐と毒で倒れる (馬場がアメモースを出す) 7. メタグロスのコメットパンチでアメモース残りHP1割強 他編集で不明、メタグロス残りHP6割、ダイノーズ残りHP9割 8. メタグロス、ダイノーズ共にまもる。砂嵐でアメモース残りHP1割未満、ギャラドス残りHP5割 9. アメモースのシグナルビームでメタグロス残りHP3割、ギャラドスの滝登りでダイノーズ残りHP2割 ダイノーズがギャラドスに効果今一つの技使用、メタグロスはまひで動けない 砂嵐でアメモース倒れる(馬場がカビゴンを出す) 10.カビゴンの炎のパンチをメタグロスはオッカの実で耐えて残りHP1割未満 メタグロスはまひで動けない 他編集で不明、ギャラドス残りHP3割弱 11.ギャラドスの滝登りでダイノーズ倒れる、カビゴンは身代わり使用、他編集で不明 12.カビゴンの炎のパンチでメタグロス倒れる 馬場隊員の勝利 書き込む前に 最近のポケサンバトルは面白いが、これを見た消防達はどう思うのだろう・・・・ -- (名無しさん) 2008-11-16 21 21 04 むしろ小学生達がポケサンメンバーに勝てるのかどうか怪しくなってきてる気がする -- (名無しさん) 2008-11-16 23 12 46 既に入れ知恵が始まったってわけか -- (名無しさん) 2008-11-17 06 34 04 威嚇パ対砂パだったな。戦略というものががあっただけでもかなり進歩してくれてよかったと思う・・・もっとアメモースとツボツボが見たかった後鼻毛も。 -- (名無しさん) 2008-11-17 07 37 51 なんか今回フェイントが使えそうな気がする・・・・・。 -- (名無しさん) 2008-12-15 09 59 08 名前 コメント すべてのコメントを見る
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【種別】 ファンガイア(再生ファンガイア) 【名前】 シャークファンガイア(再生ファンガイア) 【よみがな】 しゃーくふぁんがいあ(さいせいふぁんがいあ) 【種族】 ファンガイア族 【人間体】 未登場 【声】 【スーツアクター】 伊藤教人(JAE 第38話) 【モチーフ】 サメ 【クラス】 アクアクラス 【真名】 「灰の彼岸へと到る切手」 【登場話】 第38話、第46話、第47話、第48話 【特徴】 身長:2m22cm 体重:198kg ファンガイア族・アクアクラスに属するサメを彷彿させるファンガイア。 「砕かれし同胞のかけら」からマンティスファンガイアが再生したシャークファンガイア。再生前ほどの力は無く、リビングデット状態で操られている。 他の再生ファンガイアと共に真夜の命を奪うため現世に復活したが、渡と太牙に阻まれる。その後サガのスネーキングデスブレイクを喰らい、再び昇天した。 また、なぜか彼だけ第39話で蘇らせてもらえなかった。 第46話では、ビショップによってひとつのライフエナジーから複数体再生した。 第47話ではエンペラーフォームと交戦している仮面ライダーサガの前に現れ、彼を抹殺しようと他の再生ファンガイアと共に拘束した。 だが、エンペラーフォームの使用するザンバットソードをホースフライファンガイア(再生)、ラットファンガイア(再生)と共に受け、倒された。 第48話では残りの再生した固体が集い、エンペラーフォームと太牙が変身した仮面ライダーダークキバに他の再生ファンガイアと共に襲い掛かった。 しかし、複数の内1体は大量の再生ファンガイアと共にファイナルザンバット・斬を複数の再生ファンガイアと共に受けて消滅し、別固体はダークキバが発生させた巨大なキバの紋章に押しつぶされて倒された。 おそらく、消息不明だった固体も含め、残りの再生ファンガイアも倒されたと思われる。 【関連するページ】 ファンガイア ホースフライファンガイア(再生ファンガイア) 再生ファンガイア 第46話 第47話 第4クール
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【種別】 スタッフ 【担当】 監督 【名前】 金田治 (JAE) 【よみがな】 かねだ おさむ いわゆるセカンドパイロット版というパイロット版の次のエピソードを担当。 平成シリーズでパイロット版を数多く担当した田崎竜太監督によるとパイロット版は作品の世界観を出すために様々な演出方法で作品の色を考えて製作されるが、そのオンエアを見ないまま製作が進行するセカンドパイロット版の方が難しいとのこと。 今回キバの世界でキバ篇を担当。東映TVのホームページによるとTVシリーズで演出を担当しなかった監督が担当し「仮面ライダーキバ」で演出に参加しなかった金田監督が参加した。「クライマックス刑事」でキバも演出したがTVシリーズは不参加である。 東映の作品でアクションを担当するジャパンアクションエンタープライズの社長で演出家でアクション監督もこなす。 【担当回】 第4話 「第2楽章・キバの王子」 第5話 「かみつき王の資格」 第26話 「RX!大ショッカー来襲」 第27話 「BLACK×BLACK RX」 劇場版 仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー 【平成仮面ライダーシリーズ参加作品】 作品名 担当回 仮面ライダークウガ(平成第1作) EPISODE 32、EPISODE 33、EPISODE 42、EPISODE 43 仮面ライダーアギト(平成第2作) 第33話、第34話、第45話、第46話 仮面ライダー響鬼(平成第6作) 十三之巻、十四之巻、二十八之巻、二十九之巻、四十之巻、四十一之巻 仮面ライダー電王(平成第8作) 第13話、第14話、第31話、第32話 【主な作品】 【関連サイト】(外部リンク) 【関連するページ】 スタッフ トップページ 仮面ライダークウガ(平成第1作) 仮面ライダー電王(平成第8作) 劇場版 仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー 放映リスト 第1クール 第26話 第27話 第4話 第5話
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騎士 ◆gry038wOvE 冴島鋼牙の魔戒剣が円を描いた時、彼の身は金色の鎧に包まれた。 黄金騎士牙狼(ガロ)が吠える。この眩い金色の光を放つ金狼こそ、冴島鋼牙その人であった。 右手の剣もまた変化し、牙狼剣となって切っ先を眼前の怪物に向ける。 敵の名は暗黒騎士呀(キバ)といった。牙狼とは相対的に、その鎧は底知れぬ「闇」を放っていた。闇というものは、通常放たれるようなものではなく、何もないところに存在するものであるはずが、魔戒の鎧はそれを今、放っていた。それは見る人が見れば光と錯覚させるほどに神々しくもある。 暗雲が立ち込めるように、あるいは、無尽蔵な殺気を放つように、そのオーラは暗黒の鎧を中心にして周囲の光を奪っていた。その闇こそが、悪しき強敵の圧倒的な存在感を作り上げていた。 「はああああああぁぁぁぁぁっ!!!」 ガロ、駆ける。 その影は疾風のごとし。ガロに焦点を当てたなら、彼の周囲は景色ですらなくなっただろうか。彼を囲む森の木々は、ガロの輝きに押され、速さに追いつけず、その色さえも失うほどであった。 牙狼剣がキバの胸元へと引き寄せられるまで、一秒とかからなかった。その速さは、まさしく、先ほど喩えた疾風であった。 キバは己と戦っていたブラスターテッカマンブレード──相羽タカヤを引き離すと、暗黒剣を横に構えて真下からそれを受けた。剣と剣は弾きあい、ギギ……と小さな音を立てた。 「フンッ……その程度か」 「何?」 「同じ牙の名を持つ同士だ……折角だから、キバを名乗る意味を今おまえにわからせてやろう」 キバの胸元に輝くレイジングハートは目の前に突き出された攻撃に一瞬に焦りを抱いただろうか。彼女は、きっとキバに救われたと思ったに違いない。バラゴの言葉や敵の言葉に疑問を抱いても、バラゴとの契約を反故にする気はなかったし、一定の信頼値から下がる事もなかった。 バラゴとしては、既に、ある程度の情報は引き出している。後は、このレイジングハートの持つ力とやらを、引き出し、自分の物と成すか、あるいはこのまま「レイジングハート」を知る者の信頼を買い、更に情報を引き出すかだ。まあ、それこそどちらでも構わないが。 ただ、まあ、今この時は何となく、バラゴ自身も、レイジングハートを敵の攻撃から守った認識はしていた。咄嗟に、レイジングハートが傷つけられる事を避けたのである。 価値があるからこそ、だろうか……。 まあ、レイジングハートが秘める力には興味がある。それを得るためには、多少この身を汚しても構わないだろうと思った。 △ 時は、少し遡る。 「……親しい者を失うのは辛い事だな」 先ほど。移動の途上で、バラゴはレイジングハートにそう言った。 不意の一言だったので、レイジングハートは驚く。これまでの言葉よりも、レイジングハートはその言葉に対して感情のようなものを感じた。 機械がそんな事を思うのも、変な話だが。 バラゴは、無駄話を嫌う人だと思ったから、それだけ呟いたのだろうと思った。しかし、彼は続けた。 「僕の父と母もかつて、異界の魔物ホラーによって命を奪われた。……僕は、両親を殺したホラーを滅ぼすために……魔戒騎士になったんだ」 レイジングハートは、その言葉を聞いて、少しばかり重い気分になった。これまで半信半疑だったバラゴに対して、「同情」というが生まれたのである。信頼でも疑念でもないが、それはレイジングハートの心を動かすには充分な物であった。 バラゴはそれから、少しだけ道に停まり、家族の話をした。 家族の死。 それを語る時のバラゴの口調は物憂げで、到底嘘とは思えなかった。何かに燃えるような闘志がバラゴの目に映っており、鋭く何かを睨みつけていた。その目は正でも邪でもない。彼が今、見ているのは、忌まわしき過去だろう──とレイジングハートは思った。そんな時の目を、善悪で計れるほど、レイジングハートも機械的ではなかった。 バラゴは今の自分と同じく親しい人を奪われた。そして、その悲しみをバネにして戦っている。彼は悪を狩っている。 「……つまらない話をしてしまったな」 彼はそんな中でもレイジングハートを気遣うだけの優しさを持っていた。それが、不思議とレイジングハートの側も彼に対する信頼を生ませる形になった。 信頼──いや、依存というべきかもしれない。 バラゴの見せた人間味と、同情すべき過去、「親しい人の死」という小さな記号が合致した(通常の神経ならば親近感を抱くほどではない)些細な偶然。 それが、バラゴに対する盲目を作り出した。 バラゴの内心や事情をよく知っている一方で、相手の事情は一切知らない。ゆえに、レイジングハートは相手方の短所ばかり見つけて、バラゴに正当性があるようにこじつける心理を働かせ始めていた。 『Kouga, I will never forgive you.』(鋼牙。私はあなたを許さない) 敵の冴島鋼牙と、味方の龍崎駆音。 この構図は、もはやレイジングハートの中では揺るがない真実と変わっていった。 鋼牙の境遇や内面を知らないレイジングハートは、鋼牙に微塵の同情も信頼も寄せられないが、それらを少しでも受けた駆音に対してはそれができる。 もはや、レイジングハートの中に正常な判断のできる神経などほとんどなかった。 バラゴが決めつけた龍崎駆音という名前──この名前の時のバラゴが心理学や精神医学に精通した心理カウンセラーである事など、レイジングハートが知る由も無い。 他人に絶対の信頼を寄せさせるためには、同情を寄せさせるのは一つの手である。 そう、バラゴは、レイジングハートを己に取り込むために、レイジングハートの精神を揺さぶる目的でこれを話したのである。 しかし、こうして、心理的な操作のためとはいえ、誰かに内情を伝える事は、──少なくとも、「このバラゴ」にとっては初めての経験だっただろう。だから、何故か、妙な連帯感が生まれる事になった。 機械的で、意思があるのかないのかさえわからない。他人の死を悲しむ事はできても、果たして人間らしい喜怒哀楽がはっきりしているとは言えないこのメカニズム。 だからこそ、なのだろうか。 プログラムを書き換えれば、人間よりも扱いやすい存在なのかもしれない。 △ 「フンッ……」 ガロの刃は弾かれ、キバの一太刀がガロの左肩へと食い込んでいく。 血が吹き出し、胸のレイジングハートはその返り血が濡れる。血を浴びる趣味はないが、またこれも敵を倒すための必然だというならば仕方ないかもしれない。 ガロの方も肉を切らせて骨を断つ覚悟で横凪ぎに剣を振るう。小さな風が起こるが、鎧はそんなものをものともしない。 キバは風を受けると同時に、後方に高く跳び上がった。マントがはためき、キバの両足は地を離れて木の枝に立つ。 「グッ」 タイミングよく避けたつもりであったが、どうやら腹部にしっかりとガロの一撃による傷跡が生まれたらしい。 キバの鎧の内から、黒く染まった血液が垂れた。 なるほど、やはり冴島鋼牙は実力を上げている。もう一方の無名の魔戒騎士が相応の力──無力に等しい力──しか持っていなかったのとは対照的だ。 戦いで、血を流すのはいつぶりだろう。 あまりにも久々すぎて、一瞬ばかり、敵の血だと思ってしまったほどである。誰の血なのかは、流石にすぐにわかったが、純粋な驚きと、それから喜びが湧きあがった。 闇に堕ちない騎士が、これほどの力を持ったとは。 「……はぁっ!!」 掛け声を聞いてキバは再び飛び上がる。 休んでいる暇はない。来るのはテッカマンブレードによるテックランサーの投擲。 つい先ほどまでキバがいた場所に向けて放たれたテックランサーは、木の幹に深々と突き刺さる。 いや、突き刺さるどころの騒ぎではなく、テックランサーは木を貫通していた。 まるでリンゴを握りつぶすようにあっさりと弾け、骨太な大木は一瞬で粉塵へと変わる。 (一歩間違えば、危ういか……) キバは着地した後、木の滓を頭から被っていた。 それを意に介す事もなく、キバは剣を構える。 むしろ、上手く避けなければこのデスメタルの鎧もどうなったかわからないのだから、この程度を気にしてもいられないだろう。 余裕を持った戦いをする事はできない。 (とはいえ、黄金騎士がある程度落ち着いて戦っているのに対し、この男は感情を露骨に剥き出しにしている……付け入る隙は充分だ) 肌色の粉を振り払いながら、キバはテッカマンブレードに狙いを定めた。 まずは弱い者から潰していった方が、効率は良い。単純なエネルギー量において勝るテッカマンブレードは弱いながらも厄介で、ガロとの戦闘中にブレードの攻撃を受けてしまえば致命傷となる事もある。 キバの隙を見つける程度の戦闘経験はあるようだし、そもそもブレードは投擲にしろ戦闘にしろ「筋」は通っている。 天賦の才とでも呼ぶべきだろうか。 そこに相乗して、常人程度の努力も重ねていたようだが、所詮はキバに勝る者ではないと考えられる。 「フンッ」 キバは鎧の重量からは考えられぬスピードでブレードの眼前まで飛ぶ。 ブレードが顔を上げると、その仮面めがけて大剣が叩きつけられた。 「なっ……ぐああああああっ!!」 既にタカヤの身体の内で最も損傷が激しい脳の部分を強打した瞬間の痛みと来れば、もはや形容する事ができないほどであった。 脳がかき回されるような感覚に、咄嗟にブレードは己の頭部を抑えた。 棒を振り下ろされたスイカの感覚を、ブレードは味わっていた。 そこにすかさず、キバはもう一撃、横一閃──ブレードの胸を抉る剣技を見舞う。 「あああああああああああああああっ!!!」 ブレードの体液が吹き出し、レイジングハートはまたそれを浴びた。 もはや、元来のレイジングハートの透き通る赤い輝きは、どす黒い血の色に染まり、輝く事もなくなっている。 流石のレイジングハートにも不快感が募る。 「……」 しかし、龍崎駆音との契約のひとつ。 喋ってはならないとの契約から、レイジングハートは冷徹無比な「物」を貫き通す。 機械ですらない、ただの水晶玉。喋るはずもない。できるなら思考も奪いたいところだが、思考という物は簡単に止められるものではなかった。人が苦しむ姿への嫌悪。それはある。 しかし、限りなく無に近い状態で。息を止めるように。レイジングハートは、「物」であり続けた。 「……来るか」 背後から、ガロの気配を感じた。キバと同じく牙狼剣を構え、こちらに向かってくるガロは、おそらくキバのその背中を狙う。キバはそれに気づいている素振りさえ見せず、前方のテッカマンブレードに注意を払った。 ブレードも決してただ頭を抱えるだけではないようだ。 まだ脳がかき回されるような痛みに耐えているかもしれないが、それでも目の前の敵に一撃浴びせるべく、拳を前に突き出した。 「うおりゃあああああっ!!」 ブレードのただの我武者羅な一撃。しかし、それはあっさりとキバに手首を掴まれる。残念ながら、不発だ。 無論、手首を掴まれただけでは終わらない。攻撃の失敗は、そのまま敵の攻撃に転ずる。 ブレードの手首をつかんだまま身を翻したキバは、ブレードの背後に立つ事になった。その動作によって、ブレードの腕は大きく捻られ、右肩から先全てに刺激が走る。 そして、こうしてキバがブレードの背後に回ったという事は、ブレードの眼前にあるのはガロの剣であった。 「何っ!?」 ガロは咄嗟の出来事に対応しきれず、そのままブレードの腹を切り裂く。狙ったのはキバであったというのに、これでは同士討ちだ。 直前で最低限力を弱めたとはいえ、牙狼剣の威力は凄まじく、テッカマンブレードはその剣の鋭さを全身に感じた。頭頂から指先まで、四肢にも頭部にも激痛は巡り、その縛りが消えた時、テッカマンブレードはついに地面に足を突いた。 「……ぐっ」 しかし、ブレードはその痛みの中で、叫び喘ぐ事もなかった。喉が締まるような感覚とともに、叫びさえ出なくなったのである。 てっきり、首を絞められているのかと思ったが、おそらく首の筋肉が硬直したのだろう。 痛みというよりか、麻痺に近い。首から上が、吊ったように動かなかった。 やがて、それが自然と消え去ると、再び満身創痍の身体に鞭を打って立ち上がる。身体は罅割れ、全身は血を流す状態だ。足はもはや、通常ならば立ち上がれない状態である。目の前で仲間を奪われた怒りが彼を動かす原動力だった。 「そこかぁぁっ!!」 ブレードは、目の前に拳を振るう。そこに何があるのか、など、見えても……あるいは、考えてもいないだろう。ほとんど掠れた意識から放つ攻撃は、視覚にも聴覚にも頼らない。いや、もはや頼れないのである。 先ほど目の前に斬撃が放たれたのだ。今、そこには敵がいるだろう……。──短絡的な思考が彼を動かす。 真っ暗な世界で、世界の全てを恐れるように、信頼さえもしないように攻撃を続ける。 その攻撃の主がガロである事に気づく事もなく、ただわけもわからずに、どこかにいる「敵」を狙った。 「……やめろっ!! 俺は味方だ!!」 ガロの言葉など聞こえない。一撃、一撃。また一撃。テッカマンブレードの拳はガロに向けて振るわれる。 黄金の鎧を殴打する真っ赤な拳。二つの物体が弾け合った。 ガロはどうする事もできず、ブレードを引き離そうと努めるも、それはまた無意味だった。 「おりゃああああああっ!!」 ブレードの首はガロの首を掴み、ダイナミックに彼の身体を吹き飛ばす。この力は、ガロの装着者にとっても意外だったろう。 空中で数回転しながら、ガロは地面に叩きつけられ、跳ねた。叩きつけた方向にブレードは駆け、その身体を踏みつけた。距離間隔だけは寸分の狂いもない。 そして、ブレードはこう思った。「確かにその一撃は“鎧”を踏みつけている」。自分を攻撃した敵──バラゴを踏みつけているのは間違いないだろうと、ブレードは確信していた。 (……くっ、時間がない) 重いダメージを受けながらも、ガロが考えているのは全身の痛みの事などではなかった。 そう、ガロには鎧装着のリミットがある。鎧を装着できるのはほんの僅かな間だというのに、こうして仲間割れをしている時間がどこにあろうか。 その「時間」というものは、ガロだけではなく、ブレードの方も焦らせていた。 現状でブレードが変身を続けられる時間は残り十分程度だろうか。ガロの方が変身を続けられる時間が短いとはいえ、このまま三十分変身し続ければラダムになってしまう。その性質への恐れが、──そんなリスクを避けるの行動が。まるでラダムと同じように「暴走」させているのは、何という皮肉だろうか。 ガロは、やっとの思いで、テッカマンブレードのキックのタイミングをとらえ、脚を掴んだ。ブレードはそのまま動けなくなる。その隙に、ガロは立ち上がった。 なるべく味方として共に戦いたかったが、この状態のブレードと共闘するのは不可能だ。 まずはキバとの決着をつけねばならない……と周囲を見回すと、 「ここだよ、黄金騎士」 黄金騎士の鎧を砕いて背後から突き刺すような一撃がガロに伝わる。 いつの間にか、キバはガロの背後を捉えていたのだ。 ガロがキバを見失い、ブレードは状況を冷静に見られなかった。 その状態が大きな隙で無くて何だろうか。キバが付け込まないはずがない。 キバはそれを引き抜くと、ガロの身体を蹴り飛ばした。 「……ぐぅぁっ!!」 小さな嗚咽とともに、ガロはブレードの身体にぶつかる。 二人まとめて土の上を転がった。 「無様だな……冴島鋼牙。そのまま消してやる!!」 暗黒の剣を盾に構えたキバは、数メートルは離れた場所にいる二人に向けて、剣を振るった。その衝撃は風を乗せて、二人のいる地面まで到達する。黒く染まった衝撃。常人の剣技を見慣れているものならば、非現実的だと思うかもしれない。数メートル離れた相手に向けて放たれた一振りが、闇の色を帯びてそのまま目標に到達する事など。 しかし、これは魔戒の騎士が齎した現実であった。魔戒に足を踏み入れた彼らならば、今更こんな事では驚きもしない。 地に伏す二人に成す術などない。 まるで地雷でも爆発したかのように地が爆ぜると、その上にいた二人は大きく飛び上がる。 「ぐああああああっっ!!!」 「ぬあああああああっ!!!」 二人の戦士は、そのまま、後方に吹き飛ばされる。風か黒い爆炎か、この一撃が起こした衝撃に吹き飛ばされたのだ。 着地した場所は斜面になっており、そのまま二人は自動的にそれを転がり落ちる。何度か木の根や木の幹にぶつかり、小さな悲鳴をあげながらも、二人は自分が下降していくのを止められなかった。それらはストッパーとしては弱かったのだろう。ただ、二人を打撃するための障害物にしかならなかった。 「……しまったな。探すのが面倒になる」 長く急な斜面を眺めながら、キバ──いや、バラゴは呟いた。 思ったよりかはガロの圧倒も容易であった。しかし、可能な限り目を付けておくべき相手なのは確かだ。 前に戦った時は二人がかりで手も足も出なかったというのに、この間の戦闘では一対一で互角。今回は偶然にもテッカマンブレードがああして我を失っていたのが幸いだった。 「レイジングハート。周囲には誰もいない。喋っても構わないぞ」 『OK.』 「……あれが、冴島鋼牙だ。他のやつらは見ない相手だったが、あの男はよく覚えておくといい」 バラゴは、そう教えながらレイジングハートの血を拭う。 バラゴの言葉に、──『Fate……』──レイジングハートは、フェイト・テスタロッサの事を思い出さずにはいられなかった。 鋼牙──その男は、レイジングハートにとって、フェイトの仇の名前だったのだから。 △ 「……くっ……」 剣を杖に、鋼牙は起き上がった。 見上げると、数十メートル──いや、百メートルくらいはあるだろうか。 よく生きていられたものだと思うほどの長い斜面があった。 幸いにも、鋼牙には意識があった。流石に黄金騎士の鎧は解除されているものの、意識があり、全身の怪我も大事には至らない程度に抑えられている。 バラゴ。──暗黒騎士キバ。 やはり侮ってはならない相手である。何千体ものホラーを宿した暗黒の鎧を持つ騎士だ。無論、簡単に倒されるはずがない。 「……大丈夫か?」 鋼牙は、傍らに倒れ伏すブラスターテッカマンブレードに声をかけた。 その巨体は、鎧を纏った時の鋼牙からすればまだそんなに大きくは見えないが、人間としての鋼牙から見れば化け物である。 しかし、鋼牙はその姿を恐れない。彼は既に先ほどのような暴走はしないだろうし、鋼牙はブレードが攻撃体勢に入れば、すぐに回避運動に入る事ができる。 ともかく、ブレードは起き上がった。やはり、暴走はしない。 「ここは…………くそっ!!」 周囲を見渡し、テッカマンブレードは自分が斜面を落ちた事を理解する。 全身は傷だらけだったが、先ほどに比べると冷静であった。少なくとも、視覚や聴覚の情報を遮断してまで敵を攻撃するほどではない。いや、それは敵が前にいないからだろうか。 辛うじてタカヤの記憶を繋ぎとめていた京水が殺されたのは、やはりタカヤにとっても強い怒りを放たせる原因だった。 「……そうだ、奴は!? 奴はどこだ!!」 意識がはっきりとすればするほど、自分の中にこみ上げていた怒りも確かなものになってくる。まるで、竜巻のように、彼の中の怒りはその姿を増す。いや、現状では、そうして小さな感情を爆発させることだけが、彼の唯一無二の生き方だった。 暗黒騎士キバが一体どこにいるのか──その一点に、ブレードの興味が向かっていた。 ──そう、記憶を失った彼にとっては、人の死や人が殺される事は、新鮮な体験であり、新鮮な怒りでもあったのである。 そんな相手に対する恨みも、普段の何倍にも膨れ上がっていた。 それと同時に、その感覚を、心の奥底で何度も味わったような──そんな複雑な、心の震えが止まらない。 「今はまだ、奴を相手にする段階じゃない。まずは頭を冷やせ!」 鋼牙はブレードを恫喝する。変身さえ解かないブレード。タカヤにならないという事は、彼はまだ戦いへの未練がある証だ。 現状では、キバを相手にしたところでやられるだけだというのは容易にわかるはずだ。しかし、ブレードはそれを飲み込む事は出来なかった。 「そうもいくか!! 奴は……奴は京水を!! ……あんな奴を放っておくわけにはいかない!!」 「駄目だ。二人で力を合わせて戦わなければ勝ち目はない」 「ならば何故、お前は戦わない!!?」 目の前で変身を解いて立ちすくんでいる鋼牙に、ブレードは些細な怒りを沸かせた。 これが彼の戦闘時の形態でない事はブレードもよく知っている。 相羽タカヤがテッカマンブレードに変身できるように、彼もまた変身能力を有しているはずだ。 「……奴を倒すために焦りは禁物だ。命を捨てに行くようなものだぞ」 「……奴を倒すためならば……俺はそれでも構わない!」 ブレードの怒号とともに時間が止まる。 鋼牙も何も返す事ができないほどの迫力であった。まるでブレードの本心の全てをまとめ上げるような言葉だった。 そうして止まった時間を戻すように、ブレードは弱弱しい声で言った。 「……俺には時間がない。時間がないんだ……」 何のために戦うか──その記憶が抜け落ちてしまうのではないかという恐怖が、なぜかタカヤの心の奥底に在った。 このまま何度戦えるかもわからない。 ブレードの背中から、強力なエネルギーが放出される。 「待て!」 鋼牙の制止を振り払い、テッカマンブレードはこの斜面の上に向けて飛んで行った。 △ 「おや……? 用があるのは君ではなく、もう一人の方なんだがね」 テッカマンブレードが地に足をつけた時、そこにいたのは黒衣の美青年であった。 二十代にも見えるし、三十代と言われても合点がいく。四十代、五十代と言われてもまだ理解する事ができるし、十代や六十代まで行くとやや極端だが在り得るともいえる。 そんな正体の掴みにくい男だったが、しかしその胸の赤い宝石が確かにあの騎士と同じであった。 「…………京水の仇だ!!」 ブレードは、テックランサーを構えた。 バラゴは、胸にかけた二つのペンダントを掴み、空中で回転させる。鎧を召喚するためのペンダントによって、暗黒の鎧がバラゴを包む。 暗黒騎士キバとなった彼は、レイジングハートを胸に装着した。 装着される時は、いつもレイジングハートはキバの鎧の冷たさを感じる。しかし、レイジングハートはそれを気にする事はなかった。闇の鎧を、たったひとかけらだけでも照らす光として、レイジングハートは輝く。 物、として。 「……潰す!! 貴様を潰す……!!」 ブレードは、先ほどと全く変わらない。 まるでイノシシのように、怒りに心を奪われる。猪突猛進。まるで戦いをわかっていない。憎しみに心を奪われた戦士……そういうと、まるでかつての己のようだ。愚かだった頃の自分と寸分違わない。 だが、今は違う。バラゴは、彼のように深い怒りの感情に縛られる事はない。 戦闘における強さはバラゴが上だ。 「望むところだ」 駆け出したテッカマンブレードのテックランサーがキバを狙う。 黒炎剣はそれを弾き返す。黒炎剣は、そのままブレードの胸部に向けて、そのまま真横に振るわれる。手ごたえがある。これで、ブレードは数メートル後方に引き下がる……はずだった。 「うおおおおおおおっ!!」 実際は、ひるまずにテックランサーを両手で構えてキバの肩にそれを突き刺す。 キバの脳内が捉えていた未来とは、少し違った攻撃だ。 「……何!?」 痛みを恐れずに──いや、受けた様子さえなく、テッカマンブレードが攻撃を仕掛けた事に驚愕する。しかし、キバの身体もまたそれを痛みとは捉えなかった。 無論、キバにとっては意外だった。 よもや、再びキバが血を流す事になるとは。 鎧を貫き、バラゴの腕にもそれは突き刺さっていたが、決して痛みはなかった。鎧に食われた時点で、バラゴもまた人として成り立たない存在になっているのだ。この程度の痛みは痛みと認識する事がない。 ……まあ、端的に言えば、少し驚いただけだった。 むしろ、キバについて、この攻撃は好都合。 この時のブレードの姿は、こう呼ぶべきだろうか。──攻撃に満足して隙だらけになった、と。 「……フンッ!!」 黒炎剣はXを描くようにテッカマンブレードの身体を切り裂く。深々と、──それこそ、人ならば一撃で刺し貫き兼ねない力を込めたまま、その身体を斬ったのだ。 この時こそ、ブレードは遂に数メートル後退した。 「ぐっ……ぐぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」 ブレードが、その痛みに慟哭する。実を言えば、これまでも痛みは消え去ってなどいないのだ。とにかく敵を滅する意志が、ブレードを突き動かしているに過ぎない。 要は、精神で痛みを殺し、立ち向かっていったのである。 しかし、この時のバラゴの太刀は、その意志さえも一瞬で打ち砕く業であった。 「消えろッ!!」 キバは、無慈悲なひと言とともに、もう一度、ブレードの胸を──その胸を抑える両腕の甲ごと、突き刺した。血は吹き出さない。彼の胸は、既に充分なほど血を吐き出したからだ。 ブレードの手にあったテックランサーは、ブレードの手の中から落ちる。 真っ二つ。 真ん中から、綺麗に分断される。元々ついている機能ではあるが、ブレードが意識的に分断したわけではない。テックランサーは、柔らかい土を突き刺した。ともかく、ブレードには、素手のほかに戦う術がなくなった。 追い詰められたブレードは、力を込めようとするも、剣を突き刺された勢いで数歩後退し、木を背にした。 一定のエネルギーを使い果たしたか、激しいダメージの影響か、ブラスター化が解除され、ブレードは元の姿に戻った。 ◇ (俺は勝てないのか……この怪物に……) タカヤは思う。 障害物を背にして、眼前には暗黒騎士キバ。 肉弾戦ではもはや勝ち目はない。この圧倒的な剣のセンスは、タカヤのような人間の秀才がいくら必死で戦ったとしても、倒すどころか、ダメージを与える事さえ難しい。 ブラスター化まで解除されてしまったのだ。 いや……。 (俺は、こんなに弱かったのか……?) 今までも、幾つもの戦いを超えて、ここまで来たような気がする。 具体的には思い出せない。 何か。 何かが、あったはずなのだ。この身体だけが、決してゴダートやシンヤとの格闘で養っただけではありないようなセンスを感じさせている。 確かに、力だけはタカヤにも覚えがないほど強くなっている。無我夢中で戦っている時も、体は勝手に、キバを倒す方法を模索しているのだ。それは、かつての彼自身のセンスや教養を超える範囲の力だ。 ──それは、きっとタカヤが忘れているだけの、スペーツナイツでの数多の戦いや、このバトル・ロワイアルでの戦いを、覚えている「身体」の行動だろう。 (何故だ……俺は、何故、こんなに強く、こんなに弱いんだ……!) そう思いながら、眼前でキバが剣を振りあげるのを見つめていた。 ◇ その時。 「全く。世話の焼ける奴だ」 藪の中から、もう一人の刺客が姿を現す。 冴島鋼牙、いや、黄金騎士ガロ。 ガロは、暗黒剣を抜き取るキバの真後ろに、黄金剣で飛びかかった。 「……とんだ、デンジャラスボゥイだな」 刃と刃が互いに傷つけあう音。 キバは、引き抜いた剣を、咄嗟に襲い掛かった黄金騎士の方に構え、盾として敵の攻撃を封じていた。背後からの気配を察したのである。 「全くの同意見だ、大河の倅……」 「初めて気があったな……だが」 二人の騎士は、互いの目を見て、会話を交わしながら、その手に力を込める。 同じ冴島大河のもとに生まれた魔戒騎士。その太刀筋は相似していた。だからこそ、互いの太刀は、この時ばかりは軽い力しか籠めていない事に気づいていた。 「残念な事だ。……お前は俺が斬る!」 剣を引き合い、ここからが本気の戦いだ。 今の一撃、鋼牙はバラゴが見抜くのを知っていたし、バラゴは鋼牙があまり力を込めて打ち込んで来ないだろうと予想していた。 「……確かにお前はかつてより強くなった。とはいえ、私には敵わない。私を斬れるか?」 「よせ。お前は、一度斬られた身だ。どうやら、お前は知らないようだがな」 暗黒騎士は、ガロのほうを見もせずに、振り向き、剣を構えた。その剣の切っ先は、テッカマンブレードの首元に向けられていた。動く事さえままならないブレードの、首元を狙った時、ガロの動きが止まった。 「仲間が大事か」 「……」 肯定も否定もしない。もう無駄話は要らない。これ以上、口を開く必要はない。真剣勝負だ。一瞬の気のゆるみが勝敗を分ける静寂の世界での戦いだ。 「……それでいい。この男はもう動く力も残っていないだろう。この男の息の根を止めるのは、貴様が倒れてからでも充分だ……。いくぞ」 まるで、ガロが応えるか確認しただけだったかのように、キバはブレードに対する興味を失い、剣の先をガロに向けた。 キバは、無言で、剣を真横に凪いだ。 ガロはそれを柄で弾き、跳ぶ。ガロが暗黒剣の上に立つ。 キバの腕は、ガロの重量を易々と持ち上げ、ガロを後方へ吹き飛ばす。 そこには、息も絶えかけたブレードがいる。このままでは、激突する。 「……くっ」 ガロは、腕を伸ばし、多少無理のある体勢で、ブレードが寄りかかる木の幹に剣を突き刺す。それを鉄棒代わりに、ガロは上方へ避け、ブレードとの激突を回避する。 △ 「……強いな……お前は」 不意に、真下から聞こえた声。ガロは、敵に集中しつつも、一瞬気を取られた。 テッカマンブレード、相羽タカヤ。木に肩を寄せる彼の声である。その言葉は、まるで鋼牙を羨んでいるように、あるいは、自分自身を嘲るように、虚しく響いた。 ブレードの外形からは表情が読み取れないが、頭を垂れた彼の姿からは、一縷の生気も感じられなかった。 あれだけの憎しみを持ちながら、あれだけキバを憎む心を強く持ちながら、何もできない自分自身が不甲斐ないと、タカヤは思っていたに違いない。 ガロは、いや、冴島鋼牙は思った。 (違う……。俺は決して強くはない……。俺だけが強いんじゃないんじゃない……) 果たして、歴史が「冴島鋼牙」から始まっていたならば、鋼牙は決して強くはなれなかった。 そう、鋼牙は確実な積み重ねと共に生き、先人たちの屍を超えて戦ってきたのだ。 鋼牙が憧れた偉大なる父、冴島大河。その意志は今もなお剣に眠る。 優しき母、冴島りん。その思いは今もなお鋼牙の栗色の髪に宿る。 守れなかった親友、ヤマブキ、クロ、アカネ、ムラサキ。その日々は今の彼の剣に、胸元の誓いに残る。 かつて黄金騎士の名を継いだ英霊たち。その戦いは鎧に刻まれている。 ザルバ、零、翼、阿門、邪美、カオル……。 今日まで描かれた物語が、鋼牙の背中を押し、鋼牙の強さとなる。 その記憶が、その思いが、鋼牙を強くしているのだ。 「記憶」 それが、今のタカヤに欠落している「力」なのだと、鋼牙もタカヤも知る由もない。 △ ガロが着地する。 ──キバは、そんなガロの眼前まで来ていた。 黒衣をなびかせ、ガロの瞳を突き刺そうと剣を立てる。 しかし、ガロはそれを己の剣で防いだ。 「……聞こえたぞ、黄金騎士。その男はお前を強いと言ったな」 どうやら、キバの耳に入っていたらしい。 強さ。──それは、キバが渇望して止まないものだ。かつて、両親を殺し、己の平和を奪った「ホラー」。それを倒すべく、バラゴが得ようとした「強さ」。そして、やがてバラゴは、その「強さ」こそが全てであり、魔戒騎士の使命など忘れるようになった。 だからこそ、彼は、この言葉だけには反応せざるを得なかったのだ。 「だが、違う」 ブレードの目線で鍔迫り合いをしながら、ガロとキバは互いの瞳を睨む。 「お前は本当の強さに足を踏み入れてはいない。……魔戒騎士の持つ制約を忘れてはいないだろう。その制約を破り、鎧に食われる事で、魔戒騎士はより強い力を得られる。その制約に縛られ、愚かに倒れていった魔戒騎士を私は何人も知っているぞ」 そう、魔戒騎士は99.9秒しかその鎧を纏う事はできない。 黄金騎士、銀牙騎士、白夜騎士、雷鳴騎士──あらゆる魔戒騎士に例外なく、この制約は、降りかかる。 だから、本来は鎧の装着は、人間界で使うには本当に最後の手段、言うならばトドメなのである。魔界ならばともかく、この場では鋼牙はその力を使えない。 「鎧装着のタイムリミットはもう間もなくだ。この僕を倒したいならば、このまま放っておくわけにもいくまい……」 バラゴは、鎧の中でニヤリと笑っただろう。 鋼牙が鎧に食われたとするならば、それはそれで面白い。──いや、むしろ、それを期待しているのだ。 鋼牙や零──純然たる魔戒騎士の彼らが、自分と同じ闇に堕ちるのである。その方が喰い甲斐があるというものかもしれない。 かつて、バラゴがこのままバトル・ロワイアルに連れてこられる事がなかった世界では、鋼牙が闇に堕ちようとした。その時、バラゴも戸惑いつつ、ニヤリと笑った事があった。それと同じだ。 彼は、どこかで自分と同じ場所に他の魔戒騎士を引きずり下ろそうと……そう思っているのではないだろうか。それが遊戯を求め続けるからか、あるいは人間の心が寂しがっているからかは、誰にもわからないが。 「バラゴ……。一つ訊きたい。お前は、俺の父から、一体何を学んだ……? 父は……冴島大河は、決してそれを強さとは教えなかったはずだ」 限りなく、タイムリミットに近づいている中でも、ガロはそれを聞かずにはいられなかった。 鋼牙は、バラゴの心に深く踏み込んだ事はない。 しかし、父の弟子が。父が師事したはずのこの男が、こんな事を言ったこの時──鋼牙どうしようもなく、むず痒い気持ちになったのである。 「考えろ。黄金騎士・冴島大河は、誰によって敗れたか。……鎧の力を解放した魔戒騎士ではないか?」 その魔戒騎士とは、バラゴ自身だ。 しかし、バラゴは敢えて曖昧な言い方をした。胸元のレイジングハートに、それを知られると不都合な部分が出てくる。 「……守りし者の存在こそが、何よりも、俺達、魔戒騎士の力……俺の父はそう教えた。いや、俺達、黄金騎士に代々伝わってきた教えだ。お前に、黄金騎士を……」 だが、この言葉を聞いた時、ほんの一時ばかり、レイジングハートは思った。 もしかすると、この冴島鋼牙という男は、悪人ではないのかもしれない。 自分の中に在る善悪構造こそが間違っていて、冴島鋼牙は間違って等いないのかもしれないと。 否── ガロは、剣を構えたまま、数歩前に出た。 隙を作った腹部を狙うかと思いきや、彼が狙ったのはその胸。 「冴島大河の名を」 しかし、キバは、咄嗟にその胸を、左腕で守り、右手の剣でガロの脇腹を狙った。 この状況で、特に鎧の装甲が硬い胸部を守る必要があるだろうか。 隙が出たところで、今のキバがそうしているように、腹を狙われるに違いない。 ガロは、脇腹の一撃を受けながらも、脚で地面を蹴りあげた。地面は深く盛り上がり、一本の刀が、地中から飛び上がる。 「……口にする資格は、無い!」 鋼牙にとって、二本目の剣。いや、鋼牙たちにとって、もう一本の剣。 半分に砕かれたテックランサーが、真下から、飛魚のようにキバを襲った。 キバの左手は塞がっている。右手はガロの鎧を断つ剣の手が止まらない。 『Karune!』 テックランサーの片割れが狙ったのは、バラゴの胸元に輝く真っ赤な宝玉。 レイジングハートは叫んだ。 バラゴの名前を呼んだ。 キバが、この宝玉を庇うような仕草を見せた事にガロが、気づかぬはずはなかった。 だからこそ、彼はそれがキバにとって何らかの弱点だと思い、今、その宝玉を狙ったのである。 そして──。 レイジングハートが、魔導具のように意思を持つ宝玉である事に、ガロは、気づいているはずもない。 だからこそ、冴島鋼牙は、魔導具でも何でもない、新たな力の源なのだろうと察して、何の躊躇もなく、レイジングハートを狙った。 「くっ……!」 一方の、キバはレイジングハートが狙われた事を知り、戦慄する。 間に合うか、間に合わぬか。バラゴは、咄嗟に身体を逸らし、テックランサーの軌道がレイジングハートに辿り着かないようにした。 牙狼剣を左手で弾き、 右手の黒炎剣を引いて、 レイジングハートの元へと到達するテックランサーを回避……する。 辛うじて、レイジングハートの真横の鎧に火花を散らし、テックランサーの一撃は殆ど不発に終わる。宙を舞うテックランサーの断片。危なかったが、どうやらレイジングハートを傷つける事はなかったようだ。 (なるほど……) バラゴは、それを成功させた瞬間、鋼牙の意図を察した。 彼は、このレイジングハートを暗黒騎士の弱点か何かと思っているのだ。 そういえば、以前の戦闘ではレイジングハートを装着していなかった。 つまり、彼にとって、胸に赤い宝玉を付けた暗黒騎士との戦いは初めての事なのだ。 キバがレイジングハートを庇ったのは、何て事のない理由だ。 まだ利用価値があるから、破壊させるのも忍びない……それだけである。 だが、キバがレイジングハートに拘る理由を、鋼牙やタカヤが知るはずもないし、知る術はない。レイジングハートは、今「モノ」なのだから。 ……どちらにせよ、捨てようと思えば、バラゴはレイジングハートを捨てて戦える。 (意外な使い方だな。……ただ庇うだけで、相手が勝手に勘違いしてくれるとは) あからさまに弱点のように見せかけておきながら、実は全く違う。 レイジングハートを破壊するのに躍起になっているようだが、彼らがそれを破壊したところで、キバの力は変わらず、キバの心も痛まない。 なるほど、意外と単純な相手である。 △ 眠気、だろうか。 ブラスターテッカマンブレードは、この全身の疲れをそう思った。 これまでの戦いの意識がもう少しはっきりしていれば、それは眠気などではない事はすぐにわかっただろう。 だんだんと、己の身体が朽ちていくような感じがした。 (俺は、死ぬのか……) 今、タカヤがテッカマンの姿をしているのは、戦うためではない。 戦うためではなく、己の身を守るためだ。眼前で繰り広げる二人の騎士の前に、そのとばっちりがいつ回ってきてもいいように、ここで置物のように眺める事だけだ。 ダメージも大きい。 しかし、はっきりと打ち負け、憎しみの声さえ届かないこのもどかしさが、だんだんとタカヤの意識の大半を占めていた。 (俺はこの男に運命を委ねる。……全ては、この男の勝敗にかけよう) 黄金騎士を見て、タカヤはそう思い始めていた。 暗黒騎士に葬られるか、それともこれから生き延びるかは、そこに賭けるしかないのだろうか。 (俺は……) ミユキは死んだ。京水も死んだ。 ……俺は、死んでもいいのではないだろうか。 遠き日に消えた家族との思い出。そこに帰ると思えば、もう怖い事など何もない。 (俺は……) しかし。 その思い出を、何かが邪魔する。 決して、家族だけじゃない。相羽シンヤが、相羽ミユキが、相羽ケンゴが……いる家庭、だけではない。 ラダムによって侵略を受けている故郷や、オービタルリング。 タカヤは、そこで……ノアルや、アキと出会った。 彼らの顔を、タカヤは思い出す。 (そうだ……俺は、こんな所で死ぬわけにはいかない……) ブレードは、殆ど動かぬ脚に力を込めた。 立ち上がれ。 もっと、強く。こんなふらふらの足でどうなる。 (シンヤとの決着もまだだ……! 俺は、死ぬわけにはいかないんだ……!!) ブレードの活動限界は残り僅かだ。既に危険信号が鳴り響いている。 ただ、それでも、まだ戦う事はできる。 △ 「うぐあああああああああああああああっ!!」 ガロとキバがその異様な雰囲気に気づかないはずがなかった。 ブレードがあげた雄叫び。 「そうだ……。これだ……これが、俺の本当の力……忘れるはずもない……俺の戦い方……。全てのラダムを倒すために……俺は……俺は死ねない!」 死ねない。 それが、相羽タカヤの心の引き金。 たとえ、数多の死闘で全身に、あるいは心に傷を負っていたとしても、タカヤは、生きている限り、生き抜くための戦いをしなければならない。 ささやかな幸せを奪ったラダムを滅するために、戦う。 人類の、今の仲間たちの世界を守るために、戦う。 「クラッシュイントルード!」 ブレードの背中からエネルギーが放出され、キバとの距離はゼロに縮まる。 咄嗟の出来事に、キバは驚愕した。ガロもまた、ブレードにこれだけのエネルギーが残っていた事には驚愕せざるを得ない。 敵に向かって突撃するブレード。 「姑息な……!」 キバの身体に激しい衝撃。キバの全身は、ブレードと大木の狭間に叩きつけられる。 ここでブレードが足掻いたところで、いずれは斬られるというのに。 キバは、余計な邪魔が入った事に苛立ちを感じつつも、ブレードの腹部にはしっかりと黒炎剣を突き立てていた。 今度は、貫通している。 「ぐおっ……!」 ブレードの身体が、地面に落ちる。 だが、ブレードは、その一撃に苦汁を舐めながら、しかし真っ直ぐに敵を見据えていた。 「……だが、死なん……!」 ブレードの肩が開き、エネルギーが充填されていく。 大木との間に挟まれたキバは、思った以上に強い衝撃を与えられていたらしく、眼前の攻撃からの回避の術がない。 「ボルテッカァァァァァァァァァァァァァァッ!!!!!!!!」 キバの真後ろの大木が、次の瞬間には消滅していた。 △ 目の前は、煙で見えない。あの大木と暗黒騎士の鎧がほとんどエネルギーを吸収してしまったのか、かつてほどの被害は感じられなかった。 ともかく。 ブレードは、痛む腹部の黒炎剣を引き抜き、遠くに捨てた。 「ぐあっ……!」 先ほどのテックランサーのように、黒炎剣は地面に突き刺さった。 引き抜く瞬間は、流石に相当の苦痛が伴う。 血が噴き出る。身体はボロボロだ。ブレードは、肩で息をしながら、テックセットを解除する。解除しなければ、もう間もなくラダムに支配されてしまうのだ。 「……はぁ、はぁ……。やったか……」 煙の中からは、キバの姿は見えない。 見えないが。 「……まだだ。まだ奴は生きてる。……だがよくやった。後は俺がやる……。下がっていろ」 ガロが、いや、鎧を解除した鋼牙が、そう言った。 彼は、傍らの黒炎剣を見やる。あれが黒炎剣である限り、敵は鎧を解除していない。 鎧を解除していないという事は、中のバラゴの生死にかかわらず、暗黒騎士は襲い掛かってくるという事だ。 鋼牙は、魔戒剣を構えた。 「聞け、バラゴ。本当に強いのは、守るべき者の顔が見えている者だ。それが魔戒騎士“守りし者”の条件だ」 鋼牙は、父ならばこう言うだろうな、と思いながら、バラゴに……真の強さを伝えた。 煙が止む。 鋼牙の目の前には、両腕を胸に前に翳し、今なお、“弱点”を隠し続ける暗黒騎士の姿があった。 △ バラゴは、ただ、自分がこんな事をした事に驚いていた。 確かに、利用できる存在とはいえ、何かを庇いながら戦うとは、少しこれまでとは違った趣向の戦闘方法だったと思う。 その策に溺れすぎたか、と少しばかり考えた。 今後、生存するために利用するはずだった存在。それを守るために、自分が死んでしまっては本末転倒ではないか。 「……レイジングハート」 バラゴには、魔導具がない。その代わりに、バラゴはこのレイジングハートを選び、首にかけていたのかもしれない。それは、かつて純粋に黄金騎士を目指した男の寂しさから、だろうか──。 本当は、あの時。 自分の過去を、レイジングハートに伝えた時。 ──僕は、レイジングハートを利用するためなんかではなく、 ──この寂しさを埋めたくて、レイジングハートにそれを教えたんじゃないか? 不意に、バラゴの脳裏に浮かんだ事実。 あるいは、御月カオルに対しても、そうだったのかもしれない。 旅の途中で出会ったアキラに対しても、そうだったのかもしれない。 今となっては、バラゴには、わからない。 何故、あれほど力を求めたのか。 何故、ホラーに復讐するはずが、ホラーに協力していたのか。 何故、強さのために全てを犠牲にする覚悟を持ちながら、アキラを弟子にしたのか。 「聞け、バラゴ。本当に強いのは、守るべき者の顔が見えている者だ。それが魔戒騎士“守りし者”の条件だ」 暗黒騎士の目の前に、煙が漂う。 どこかで見た白衣の魔導着がはためくのが見えた。 かつても見た。師匠の姿だ。 大河。冴島大河だ。彼の言葉だ。 いや── 「おまえは……」 よく見れば、それは大河のおもかげを残す、息子であった。 「冴島鋼牙か……」 キバは、鋼牙を睨みつけながら、ふたたびその名を呼んだ。 鋼牙。師匠の息子だが、彼は決してバラゴにこんな事を言っていい年ではない。 バラゴが知っていた鋼牙は、まだ十歳前後の童である。 そんな男に、まるで師のような事を言われるいわれはない。 いや、そんな男が、かつての師のように見えていいはずがない。 それに……彼の言葉もまた、バラゴを激昂させた。 「……父の顔も、母の顔もとうに忘れたこの僕には、強さが無いと言うか!」 それでは、まるでこのバラゴの人生は滑稽な一生だったようではないか。 バラゴが思う強さは間違っていた。それに踊らされて、長い日々を無駄に過ごした。 それがバラゴだったというのなら、バラゴの人生とは何だったのだろう。 「まあいいさ。それじゃあ、最後の勝負だ……鎧を装着しろ、黄金騎士。その代わり、僕に剣を渡せ。大河の倅が説く強さが本物か否か、試してみようではないか」 卑怯な暗黒騎士の、妙に堂々とした提案に、鋼牙は顔を顰めた。 △ 鋼牙は、みたび鎧を纏い、言う通り、黒炎剣を投げた。 キバが、それを空中でキャッチした時、ガロの初動──。 ガロは、すぐさまキバの元に走り出した。 キバは、その動きを予測し、剣を、ガロの前に立てた。 剣は、胸を狙うに違いない。 奴は、胸のレイジングハートが弱点だと、そう信じている。 だから、奴は真っ先に此処を狙うはずだ。 しかし── 「がっ……!?」 ──勝負は、一瞬だった。 ガロは、キバの予想に反して、その腹を斬った。赤い光が傷口を煌めかせる。 あまりにも手薄であったその腹部を、ガロは斬り抜けた。 ガロは確かに先ほどまで、胸部が弱点だと、そう勘違いしていたかもしれない。 しかし、それを守るために他が手薄になれば、そこが隙になるのは当然の話である。 ましてや、隙を作った場所は、本来守らなければならない自分自身の体だ。 ブレードによるボルテッカの一撃も、ガロによる一太刀も、どちらもトドメと呼ぶべきものだったのだろう。 疲弊したキバの身体を斬った一撃は、闇に堕ちる事もなく、堂々と力を積み上げていった騎士たちのものだった。 かつて憧れた黄金騎士の姿は、バラゴにはもう見えなかった。 △ (……なるほど) バラゴは、空を見上げる。 間もなく夕暮れだ。空が美しい。 かつて、バラゴは、大河の元で熱心に魔戒騎士となるための修行を受けていた。 その時にも、空を見ていた。……辛い修行の最中、二人で休憩し、笑いあった。 そうだ、懐かしい。 そういえば、アキラとは、あんな風に笑いあう事はなかったな。 (遅かったか……何もかも……) 鋼牙は、去っていく。今更何を告げても仕方がない。 まあいい。全力で戦って負けたのだ。 つまり、バラゴが弱かっただけの事だ。 (どうやら、僕が求めた強さは、間違っていたらしいな……) バラゴは、それを認めた。いや、認められる時を、きっと待っていたのだ。 本来のバラゴの生き方を邪魔した悪。殆ど、それに乗っ取られていたのだ。そして、誰かに助けを求めていた。 この殺し合いの中でも何人かの戦士は、彼と同じであった。 侍になれなかった者。ウルトラマンになれなかった者。仮面ライダーになれなかった者。正義のテッカマンになれなかった者。プリキュアになれなかった者。 彼は、魔戒騎士になれなかった者だ。 (……もしかすると、僕の魔戒騎士の最後の仕事……。それは、……正しき心を持つ者に全力で挑み……そして、負ける事で、僕自身の求めた強さのまちがいを証明する事……だったのかもしれない) どちらにせよ、鋼牙は魔戒騎士として、暗黒に落ちた魔戒騎士バラゴを葬った。今となっては、それだけでいい。 悪は葬られた。その生き方が、いかに間違った者なのかを、この身の亡びを持って証明された。バラゴとて、先ほどの戦いで手を抜いてはいないのである。 もはや、すがすがしいくらいだ。 この時、殆どバラゴが正気を取り戻していた事など、鋼牙は知るはずもない。 それでいい。 それで一向に構わないと、バラゴは思う。 どれほどの命を弄び、どれほどの命を子の手で消していったか。もはや、数える事さえもできないくらいだ。 何人、何十人、何百人、何千人。名前も知らない。その家族の事も知らない。 バラゴの行いによって死んだ者たちの数はわからない。 速水克彦、園咲冴子、泉京水、冴島大河、静香、道寺、阿門、風雲騎士。 冴島鋼牙、涼邑零。 そのたび、バラゴはとことん無慈悲だった。 誰の死も、重んじた事はない。 (父よ、母よ、師匠よ……) そう、この時なら、自分の死さえも。 バラゴ。魔戒騎士の歴史上、最も恥ずべき罪人として名前を残すか。 『Karune!』 胸元でレイジングハートは、バラゴの名前を呼ぶ。 ああ、そうか。こいつは生きているんだった……。 「レイジングハート……」 せめて、寄り添ったこの宝玉に、今生の別れを。 最後の力を振り絞って、その名を呼んだ。 【バラゴ@牙狼 死亡】 【残り 24人】 △ 「奴は斬ったか……」 タカヤは、眼前の男に言った。 仰向けで、腹を抑え、タカヤは満身創痍の身体を休めていた。 タカヤは、二人の決着を見届ける事はできなかった。元より、初対面の男が、いかに暗黒騎士と決着をつけるかなど興味はなかった。 膝を立て、タカヤの顔を見下ろす鋼牙。肯定の意を表すように、彼は首を縦に振った。 「そうか……。俺の手で決着をつけてやりたかったが」 タカヤは、鋼牙とバラゴの詳しい因縁など知らない。鋼牙の父が共通の知り合いらしい事はわかったが、それ以外は全く知らないままだった。 「……奴を倒せたのは、あらゆる人の協力があってこそだ。お前の一撃がなければ、奴を倒す事はできなかった……相羽、タカヤ」 「……相羽タカヤ。そうか。なんだか、その名前で呼ばれる事には、少し違和感があったんだが」 鋼牙の顔は逆光で見えない。彼がどんな表情をしているのかはわからない。 「俺は、Dボゥイだ。そう呼んでくれ」 「……Dボゥイ」 「お前の名前は……?」 確か、名前をちゃんと聞いてはいなかった。 当人の口から自己紹介として、ちゃんと聞いた事はない。 「冴島鋼牙、またの名を……黄金騎士ガロだ」 鋼牙は、表情を変える事もなく、タカヤに己の名を告げる。 「黄金騎士か、……それなら、俺は宇宙の騎士、テッカマンブレードだ」 まるで対抗意識はないが、己のもう一つの名前を名乗った。 彼らがこうして、その名に誇りを持って名乗る事が出来るのは、ほんの偶然に支えられての事だろう。 正義と悪は表裏一体。 バラゴのように、かつて善であっても闇に堕ちた者は悪。しかし、鋼牙も同じように力を欲し、その道を選んだことがある。 シンヤのように、ラダムに洗脳された者は悪。しかし、助けられたのがシンヤならば、タカヤとシンヤの立場は逆だっただろう。 バラゴが魔戒騎士として鋼牙を斬る時があったかもしれないし、シンヤが人類の味方としてタカヤを葬る時があったかもしれない。 つくづく、因果な人生だ。 敵を葬った時も、決して後味は良い物にはならない。まるで、自分を殺したようで。 「鋼牙。もし、シンヤに出会ったら……俺の弟に出会ったら、お前の手で倒してくれ……」 バラゴは、あの時、タカヤの腹部に深々と剣を刺した。全身を負傷し、全身で血も滴っていたタカヤには限界が来ていたのである。タカヤの全身に向けて、血だまりが広がっていく。 少なくとも、このままでは生きながらえても、このままシンヤと決着をつける事などできないはずだ。 他人に任せる事になるのは癪だが、この際、それしか術はない。 「……いや。それはできない」 「何故だ……」 「相羽シンヤは、もう死んだ。もう放送で名前が呼ばれた……」 道理で。 考えてみれば、つぼみの態度はおかしかった。シンヤの名前を聞いた途端、まるで何か心当たりがあるかのように……。 「そうか……。そうだったのか……。……クソッ」 タカヤは起き上がろうとする。起き上がろうとしても、体が動かなかった。 まさか、既に自分がシンヤと決着をつけたなどとは、タカヤも思うまい。 それに、その決着がついた事を知る者は、もう誰もこの世に残っていなかった。 「休め。テッカマンブレード。お前はよくやった」 決して、死を薦めるわけではないが、鋼牙は満身創痍のその男を、これ以上無理して戦わせたくはなかった。 勿論、生きられるのならば生きた方がいい。たとえどんな生きざまでも、死を薦める事などない。 忘却や死を、苦しみから逃れる手段に使ってはならない。 しかし、彼は── 「死ねない……俺は……」 ──彼らだけは、唯一、家族がいる家に、死という形で帰る事が、許されるのかもしれない。 『おかえり……兄さん』 【相羽タカヤ@宇宙の騎士テッカマンブレード 死亡】 【残り 23人】 【1日目/午後】 【D―8/森の中】 【冴島鋼牙@牙狼─GARO─】 [状態]:疲労(中)、ダメージ(中) [装備]:魔戒剣、魔導火のライター [道具]:支給品一式×2(食料一食分消費)、ランダム支給品1~3、村雨のランダム支給品0~1個 [思考] 基本:護りし者としての使命を果たす 1:みんなの所に戻る 2:首輪とホラーに対し、疑問を抱く。 3:加頭を倒し、殺し合いを終わらせ、生還する 4:良牙、一条、つぼみとはまたいずれ会いたい 5:未確認生命体であろうと人間として守る [備考] ※参戦時期は最終回後(SP、劇場版などを経験しているかは不明)。 ※魔導輪ザルバは没収されています。他の参加者の支給品になっているか、加頭が所持していると思われます。 ※ズ・ゴオマ・グとゴ・ガドル・バの人間態と怪人態の外見を知りました。 ※殺し合いの参加者は異世界から集められていると考えています。 ※この殺し合いは、何らかの目的がある『儀式』の様なものだと推測しています。 ※首輪には、参加者を弱体化させる制限をかける仕組みがあると知りました。 また、首輪にはモラックスか或いはそれに類似したホラーが憑依しているのではないかと考えています ※零の参戦時期を知りました。 ※主催陣営人物の所属組織が財団XとBADAN、砂漠の使徒であることを知りました。 ※第二回放送のなぞなぞの答えを全て知りました。 ※つぼみ、一条、良牙と125話までの情報を交換し合いました。 【特記事項】 ※今のところ、タカヤの遺体は同エリアに放置されています。タカヤが所持していたテッククリスタルも同じくタカヤの死体と共にあると思われます。 △ 『Karune, ……』 レイジングハートは、また大事な人を喪った。 バラゴ。 その名前を呼んでも、もう返事はない。 いま、確かにレイジングハートは見た。 冴島鋼牙が、バラゴを斬り、命を奪った瞬間を。 バラゴに声もかけず、鋼牙は素知らぬ顔で帰っていった。 『Kouga, I will never forgive you.』 誰もいなくなったこの場所で、レイジングハートは再びそう呟いた。 私は鋼牙を許さない。 『Kouga, I will never forgive you.』 しかし、その声を、聴く者は……いない。 虚しく、何もない森の中に、その声は響く。 レイジングハートは一切の悪事を行っていない。 言うなれば、ただの被害者だ。 レイジングハートは、既にこの世に存在しないバラゴに──今もなお利用され続ける。 もはや人を利用する気も一切ないであろうバラゴの口車に乗せられ、バラゴによって余計な思想を持ったまま。 このまま夕闇が空を覆い、空の色が変わるまで。 レイジングハートは、また思い出したように、何度でも、より強く……復讐を誓うように、歌うように……。 『Kouga, I will never forgive you.』 その言葉を、繰り返すのだった……。 【特記事項】 ※バラゴの遺体、ペンダント、魔戒剣、ボーチャードピストル(0/8)、レイジングハート・エクセリオン、顔を変容させる秘薬はD-8エリアに放置されています。 ※ビートチェイサー2000@仮面ライダークウガのほか、次の支給品がD-7エリアのどこかに放置されています。 支給品一式×6、バラゴのランダム支給品0~2、冴子のランダム支給品1~3、インロウマル&スーパーディスク@侍戦隊シンケンジャー、紀州特産の梅干し@超光戦士シャンゼリオン、ムカデのキーホルダー@超光戦士シャンゼリオン、『ハートキャッチプリキュア!』の漫画@ハートキャッチプリキュア!、呪泉郷の水(種類、数は不明。本人は確認済み。女溺泉あり)@らんま1/2、呪泉郷顧客名簿、呪泉郷地図、双眼鏡@現実、ランダム支給品0~2(シャンプー0~1、ゴオマ0~1)、水とお湯の入ったポット1つずつ、バグンダダ@仮面ライダークウガ、マッハキャリバー(破損済)@魔法少女リリカルなのは 時系列順で読む Back 確認Next 仮面劇のヒーローを告訴しろ 投下順で読む Back 暁の決意!決着は俺がつける!!Next 哀しみの泣き声、ふしぎな宝石を見つけました!! Back 終わらない戦い。その名は仮面舞踏会(マスカレード) 冴島鋼牙 Next 騎士の物語 Back 終わらない戦い。その名は仮面舞踏会(マスカレード) 相羽タカヤ GAME OVER Back 終わらない戦い。その名は仮面舞踏会(マスカレード) バラゴ GAME OVER
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「ドッガバイト!」 【名前】 魔鉄槌ドッガハンマー 【読み方】 まてっついどっがはんまー 【登場作品】 仮面ライダーキバ仮面ライダーディケイド仮面ライダージオウ 【初登場話(キバ)】 第14話「威風堂々・雷撃パープルアイ」 【初登場話(ディケイド)】 第4話「第2楽章・キバの王子」 【分類】 専用武器 【所有者】 仮面ライダーキバ ドッガフォーム 【必殺技】 ドッガ・サンダースラップエンペラーサンダースラップ 【仮面ライダーキバ】 仮面ライダーキバドッガフォームが武器とする鉄槌。 キバットバットⅢ世がドッガフエッスルを吹くと、彫像形態のドッガが召喚され、キバが両手で掴むと同時に鉄槌へと変形する。 鎧に流れる魔皇力を変質し、豪腕戦士形態・ドッガフォームに変身できる。 拳を模したハンマーの一撃は凄まじい破壊力があり、拳を象る部分サンダーフィンガーで雷を呼び寄せてエネルルギーの蓄積が可能。 レバーを引いて手の平が開き、内部に隠された「真実の目(トゥルーアイ)」と呼ばれる巨大な魔皇石が出現。 見えない標的の探知の他、そこから発する魔皇力を直接浴びせると標的の動きを止めることができる。 キバットバットⅢ世が上記のコールと共に噛み付き、魔皇力を注入すると必殺技「ドッガ・サンダースラップ」を発動。 エンペラーフォームではタツロットのドッガフィーバーの発動で召喚され、タツロットとの連携による強化版「エンペラーサンダースラップ」を発動できる。 【仮面ライダーディケイド】 ワタルが変身したキバドッガフォームやビートルファンガイアが変身したキバドガバキフォームが武器として使用が可能。 更に「フォームライド キバドッガ」のカードを使い、ドッガフォームにフォームチェンジしたディケイドキバも用いる。 【仮面ライダージオウ】 アナザーキバが武器として使う。
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スターガオ 分類:ほしししポケモン No.11-738 タイプ:エスパー 特性:いかく(場に出た時に相手の攻撃を1段階下げる) てんのめぐみ (技の追加効果が出やすい) HP 攻撃 防御 特攻 特防 素早 スターガオ 77 107 77 77 77 107 522 ばつぐん(4倍) --- ばつぐん(2倍) むし/ゴースト/あく いまひとつ(1/2) かくとう/エスパー いまひとつ(1/4) --- こうかなし --- 図鑑 天の川を通り遙々地球にやってきたと言われている 技 【レベル技】かみくだく、ほえる、みだれひっかき、しねんのずつき、スピードスター、こおりのキバ、かみなりのキバ、ほのおのキバ、いばる、ねこだまし、がんせきふうじ、あばれる等 その他 星型のたてがみを持ったライオン。星の加護により全身から星の粒がこんぺいとうのように溢れ出てくる 名前 コメント
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究極の幕開け ◆LuuKRM2PEg エリア、B-8。 燦々とした太陽に照らされた、緑豊かな森林だった。 空より降り注ぐ光が、枝の間から次々と差し込んでいく。 本来ならば、小鳥の囀りや穏やかな風の音が、広がっているかもしれない。 だが今は、そのような癒しとも呼べるリズムは、一片たりともなかった。 辺りに響くのは、盛大な爆音。 闘争によって鳴り響く、戦場の音だった。 「フンッ!」 そんな中で、一つの異形が腕を前に向ける。 蝙蝠を連想させる醜悪な顔面、背中から生えた一対の翼、両腕に付属された手甲、そこに刻まれた髭を生やした男性の顔。 『キバの世界』には、人間のライフエナジーを狙おうとする、ファンガイアと呼ばれる闇の一族が猛威を振るっている。 その中でも頂点の座に君臨する四人は、チェックメイト・フォーの称号が与えられた。 ルーク、ビショップ、クイーン、キング。 その異形は、全てのファンガイアを統率する王だった。 キングと呼ばれる今の彼は、バットファンガイアの姿を取っている。 相対するのは別世界に存在する、二人の仮面ライダー。 仮面ライダーナイトと、仮面ライダーゾルダ。 自身が生まれた『龍騎の世界』を守るために、戦いを決意した戦士達。 バットファンガイアが翳した掌から、漆黒の波動が放たれる。 禍々しい闇は、ナイトとゾルダの身体を容赦なく飲み込んだ。 「「ぐああぁあああっ!?」」 仮面の下から絶叫が漏れる。 衝撃波は鎧など関係ないかのように、中にいる人間にダメージを与えた。 二人の全身からは、鮮血のように火花が飛び散る。 鎧が爆発していたのだ。 衝撃に耐えるも、痛みは容赦なく伝わってくる。 やがて、彼らの身体は大きく吹き飛ばされていった。 ナイトとゾルダは、勢いよく地面に叩き付けられていく。 激痛によって、二人は蹲った。 そんな彼らの元へと、バットファンガイアは足を進める。 「フン、まるで脆い…………『仮面ライダー』とやらはこの程度か?」 鼻を鳴らしながら、侮蔑の言葉を口にした。 それに構うことなく、ナイトとゾルダは立ち上がる。 彼らは武器を構えた。 ナイトは翼召剣ダークバイザーを掲げながら、地面を蹴る。 そして、勢いよく突きを放った。 「トウッ!」 掛け声と共に、刃は敵に突き進む。 しかしバットファンガイアは、右手で呆気なく防いだ。 それでも、続くようにダークバイザーを力強く振るい続ける。 だが、金属音と火花が拡散するだけで、それ以上の効果は期待できない。 これでは駄目だとナイトは判断して、一旦後ろに飛んだ。 その結果、距離が僅かに空く。 ナイトはカードデッキへと手を伸ばした。 そして、一枚のカードを取って、ダークバイザーに差し込む。 『SWORD VENT』 独特の音声が、武器より発せられた。 その直後、ナイトの頭上から黒い輝きを放つ、一本の槍が現れる。 ウイングランサーに手を伸ばして、掴んだ。 一見、ダークバイザーより威力がありそうな武器。 しかしバットファンガイアは、何の反応も示さない。 たかが静寂な人間が、武器を持ち替えたところで何を驚く必要がある。 そう思いながら、バットファンガイアは足を進めた。 しかし、それは止まってしまう。 『SHOOT VENT』 突如、電子音声が響いた。 バットファンガイアは反応して、そちらに振り向く。 見ると、その先にいるゾルダの両肩には、巨大な大砲が乗っかっていた。 機召銃マグナバイザーに、シュートベントのカードを差し込んだことで使える武装、ギガキャノン。 ナイトの動作はゾルダへ意識を向けさせない為の、囮だった。 バットファンガイアは気づくが、もう遅い。 二つの砲口から、弾丸が発射される。 バットファンガイアの身体に一瞬で着弾して、盛大な爆発を起こした。 轟音が響き、エネルギーが周囲に拡散する。 その衝撃によって辺りの木々が吹き飛び、煙が広がった。 爆風によって、大気が震える。 しかしゾルダは、一切の安堵を感じていなかった。 「おいおい、嘘でしょ……」 仮面の下から、呆れたような声が漏れる。 充満する煙の中から、バットファンガイアが姿を現したため。 しかも、まるでダメージを追っているように見えない。 「下らん!」 その言葉と共に、バットファンガイアは走る。 一瞬でゾルダとの距離が埋まると、強靱な腕を振るった。 バットファンガイアの拳は、重厚な鎧を紙のように削っていく。 無論、ゾルダ自身も無事でいられなかった。 「があっ!?」 悲鳴と共に、再び地面に倒れる。 背中から叩き付けられ、仰向けの体勢にされた。 無様な姿を晒すゾルダだが、バットファンガイアは目を向けない。 まるで、興味がなかった。 そのまま、次の獲物であるナイトに振り向こうとする。 『FINAL VENT』 直後、電子音によってバットファンガイアの鼓膜が刺激された。 目の前からは、ナイトが姿勢を低くしながら駆け抜けているのが見える。 そんな彼の頭上に、巨大な蝙蝠が空からやってきた。 ナイトと契約を果たしたミラーモンスター、闇の翼ダークウイング。 蝙蝠はその大きな翼を広げると、主の身体を包み込む。 すると、一瞬の内にマントへと姿を変えていった。 「フンッ!」 両足をばねにして、ナイトは跳躍する。 そのまま天高く飛びながら、身体を回転させた。 するとナイトは、背中に羽織る漆黒のマントに包まれていく。 そして、バットファンガイアをめがけて急降下を開始した。 必殺の一撃である飛翔斬を決めるために。 この勢いでは、回避は不可能。 そう判断したバットファンガイアは、両腕を交差させた。 刹那、彼らは激突を開始する。 「オオオオオォォォォォッ!」 「ヌウッ…………!」 ナイトの身体はまるでドリルのように、バットファンガイアの手を削った。 ガリガリと抉れるような音と、火花が周囲に拡散する。 飛翔斬の威力は、5000AP。 それだけの重さが、バットファンガイアに襲いかかっていた。 互いの力が、拮抗する。 「小賢しいッ!」 しかし、力比べはすぐに終わった。 バットファンガイアが腕に力を込めて、ナイトの攻撃を弾いたために。 重力による落下も利用した、飛翔斬。 だが、バットファンガイアにとっては子供騙しに過ぎない。 吹き飛ばすことなど、造作もなかった。 大した徒労もなく、バットファンガイアは両腕を横に広げる。 それだけでも、ナイトを吹き飛ばすには充分な力を誇っていた。 「ぐあぁぁっ!」 両足から衝撃を感じて、空中で体勢が崩れる。 激痛の感覚は神経を駆け巡り、一瞬で脳に到達。 反射的に、悲鳴を漏らした。 ほんの数秒ほど宙を漂った後で、ナイトの身体が地面に叩き付けられる。 受け身を取る暇ですらも、彼にはなかった。 「くっ…………やってくれたな」 一方で、バットファンガイアは両腕を見つめる。 たった今受けた飛翔斬によって、微かに痛みを感じていたのだ。 掠り傷にも満たないとはいえ、脆弱な人間からダメージを受ける。 ファンガイアの王としての誇りが、その事実を許さなかった。 そして自分に傷を負わせた愚か者は、目の前で無様な姿を晒している。 それを見逃すつもりは、毛頭ない。 ナイトとの距離は、十メートル以上離れている。 わざわざこちらから出向いて、捻り潰すのも面倒。 バットファンガイアはそう思いながら、トドメを刺すために腕を向けようとした。 『FINAL VENT』 何度目になるか分からない人工音声が、戦場に響く。 それはゾルダが現状に危機感を感じ、マグナバイザーにカードを差し込んだことで鳴った音。 すると、地面に突き刺さったディスカリバーの刀身から、一匹の巨大な魔物が飛び出してきた。 空想のみに存在する生物、ミノタウロスが二足歩行の機械で出来ているような、ゾルダと契約した緑色のミラーモンスター。 鋼の巨人、マグナギガ。 「なっ!」 現れたマグナギガを見て、ナイトはすぐに立ち上がる。 ゾルダの戦い方を、この目で何度も見てきた。 だから何をするつもりなのかを、ナイトはすぐに予測できた。 彼の撤退を目にすると、ゾルダはマグナギガの背中に拳銃を刺す。 それによって、魔獣の四肢に存在する門が、一斉に開かれた。 直後、マグナギガのゲートに大気が集中していく。 そして、ゾルダはマグナバイザーの引き金を引いた。 『OOOOOOOOOッ!』 マグナギガは、大きく咆吼する。 それと共に、自分の中に蓄積された全ての砲弾が、発射された。 ゲートから放たれる攻撃は、バットファンガイアを目がけて進んでいく。 瞬く間に、爆音が森の中に響いた。 空気は振動し、大地は砕け、植物は次々と吹き飛ばされていく。 その様子はまるで、世界そのものが破壊されていくかのようだった。 ゾルダの必殺技である、エンド・オブ・ワールド。 それによって放たれる数多の爆撃は、バットファンガイアを容赦なく飲み込んでいく。 やがて、雷鳴が轟いたような轟音が響いた。 そして爆風が、周囲に広がっていく。 ◆ 辺りに、粉塵が舞い上がっていた。 先程までの爆発が嘘のように、静寂が広がっている。 ゾルダは、徒労を感じて息を吐いた。 初めての戦いが、よりにもよってあんな化け物だったなんて。 浅倉とかの方が、ただの人間だった分まだ可愛げがある。 (…………ま、あいつもあいつで怖いけどさ) それはともかくとして、今後が心配だ。 あのような怪物が、他にいないとも限らない。 そんな連中ばかりを相手にしてたら、命がいくつあっても足りないだろう。 最も、不老不死になれたとしても戦う気は毛頭ないが。 そんなことを考えていると、ゾルダの耳が足音を察知する。 振り向くと、煙の中からナイトが姿を現していた。 「ああ、やっぱり無事だったのね」 「北岡…………俺を殺すつもりか」 「しょうがないでしょ、チャンスを逃すわけにもいかないし。それにあの距離なら、避けられたでしょ?」 あまり悪びれていないゾルダの態度に、ナイトは溜息を漏らす。 苛立ちを込めながら。 確かに奴が言うように、エンド・オブ・ワールドが来ることは予測できる。 そして、敵に吹き飛ばされた距離から見て、射程圏からも外れていた。 回避行動だって取ろうと思えば、充分に取れる。 規格外の強さを持つあの怪物と戦うには、一方が攻撃を仕掛けて、もう一方が準備をしなければならなかった。 よってゾルダの行動は、正しいかもしれない。 だが、それでも納得が出来なかった。 しかしこれ以上言及したところで、どうなるわけでもない。 ナイトはそう思う中、風が吹き続けている。 その瞬間、粉塵を掻き分けながら、二つの影が飛び出してきた。 それらは回転しながら、ナイトとゾルダに激突する。 「うっ!?」 「があっ!?」 あまりにも唐突すぎる出来事に、対応が出来なかった。 彼らの身体からは、同時に火花が吹き出していく。 凄まじい衝撃により、彼らは地面に叩き付けられた。 それによって、度重なるダメージがついに限界を迎える。 直後、ナイトとゾルダの変身が解除された。 鎧の下からは、秋山蓮と北岡秀一が姿を現す。 しかし、二人とも意識を失っていた。 そんな彼らの前に、バットファンガイアが煙を掻き分けながら姿を現す。 彼は両腕に装備している手甲から発したエネルギーを、二人に投げつけたのだ。 投げつけた武器は回転を重ねた後、手元に戻る。 「人間如きが、小癪な真似を…………!」 わなわなと体を震わせながら、怒りの言葉を口にした。 その直後、彼の瞳が怪しく輝きを放つ。 刹那、空中に四本の牙が生成された。 ファンガイア一族が人間のライフエナジーを吸い取るための、武器。 無慈悲にも、それは北岡の首筋に突き刺さった。 そしてバットファンガイアは、気絶した彼からライフエナジーを吸っていく。 瞬く間にその身体は色を無くして、ガラスのように呆気なく砕け散った。 後に残ったのは、銀色に輝く首輪だけ。 「どういうことだ……?」 北岡から全てを吸い尽くしたバットファンガイアは、疑問の声を漏らす。 ライフエナジーを吸う為の牙が、一人分しか出てこなかったため。 加減をするつもりなど、まるでなかった。 気絶している蓮を見ながら、バットファンガイアは再び牙を出そうとする。 しかし、現れない。 これは彼に巻かれた、首輪の効果だった。 ファンガイアの中でも最高の実力者である、バットファンガイア。 一度に、多くのライフエナジーを吸うことなど、造作もない。 だが、それはこの戦いのバランスを崩す要因となる。 よって、牙が現れることはなかった。 無論、それを知る術はない。 (まあいい、この手で潰せばいいだけのこと…………) バットファンガイアは、冷酷な決断をする。 面倒だが、塵にするだけ。 そう思いながら、バットファンガイアは足を進める。 その時だった。 「うおおりゃああああぁぁぁぁぁっ!」 突如、何処からともなく大声が聞こえる。 それに反応して、バットファンガイアは歩みを止めた。 振り向くと、こちらに足を向ける戦士の姿が見える。 全身と両眼が、赤く輝いていた。 『クウガの世界』を代表する、超古代より蘇ったリントの勇者、仮面ライダークウガ。 彼は必殺の蹴り、マイティキックを放つ。 バットファンガイアの胸板に叩きつけると、紋章が刻まれた。 衝撃によって怪人が後ずさる一方で、クウガは地面に着地する。 そして、蓮を庇うように立った。 (俺は…………間に合わなかったのかっ!) クウガに変身した五代雄介の中に、罪悪感が芽生える。 命を守れなかったことに対して。 森の中に響く轟音を聞きつけ、すぐさま駆けつける。 そこで、目の前の怪物に男の人達が襲われているのが見えた。 助けに行こうとするが、一人は殺されてしまう。 バットファンガイアを見て、クウガの中に闇が芽生えた。 憎悪と怒りによって生み出される、どす黒い感情。 だが、それを必死に抑えた。 憎しみに負けて、戦ってはいけない。 だって俺は、クウガだから。 「雄介!」 後ろから、声が聞こえる。 振り向くと、先程出会ったフィリップという少年が、蓮を担いでいた。 その隣には、草加雅人もいる。 「彼は僕達に任せてくれ!」 「ありがとう、フィリップ君!」 フィリップの言葉に、クウガは力強く頷いた。 そして、バットファンガイアに振り向く。 クウガの隣に、変身を果たした海東大樹が並んだ。 この殺し合いに乗った、バットファンガイアの邪魔をするために。 シアンと黒を基調とした鎧、マスクに付けられた仕切り、右手に握られているディエンドライバーと呼ばれる拳銃。 数多の世界を渡り、財宝を狙い続ける大泥棒、仮面ライダーディエンド。 「ファンガイア……『キバの世界』で人間のライフエナジーを狙っていた、闇の一族か」 「何だ貴様は、俺の世界を知っているのか…………?」 「まあね」 ディエンドは、軽々と答えた。 バットファンガイアはその態度を見て、疑問を抱く。 この仮面ライダーは、ファンガイアの事を知っている。 もしや、自分の世界の住民なのか。 だが、その姿はキバともイクサとも違う。 あの忌々しい『素晴らしき青空の会』とやらが、また新しい兵器を作り出したのか。 (…………いや、関係ないか) どんな理由にせよ、自分の邪魔をしようとしている。 ならば塵にすればいいだけ。 そして、逃げ出した人間共のライフエナジーを奪えばいい。 行動を決めて、バットファンガイアは前に出た。 立ち向かう為に、クウガとディエンドも突撃を開始する。 ◆ 「君、大丈夫かっ!?」 戦場から少し離れた位置で、フィリップは気絶した蓮に呼びかけた。 しかし、反応はない。 殺し合いに乗っているかは分からなかったが、助けなければならなかった。 そんなフィリップの姿を、草加は冷ややかな目で見ている。 (やれやれ、分かりやすい奴らだな。まあ、その方が助かるけど) これは、五代雄介の提案だった。 何処の誰かも分からない奴を、迷わず助けた。 こんな場所では、付け入られる隙となる。 だが、逆を言えば自分にとっても利用しやすい。 このフィリップも、殺そうと思えば殺せる。 しかし今は、五代や海東を利用するために我慢だ。 (そして、カイザが使えないとは…………) 三人と行動してから、隙を見てカイザギアを使おうとする。 だが、何の反応も示さなかった。 恐らく大ショッカーが、何か細工を仕掛けたのだろう。 殺し合いのバランスを取るために。 これはデメリットになるが、チャンスにもなる。 この細工は、何も自分だけに架せられた物ではないかもしれない。 異世界の仮面ライダーにも、同様の罠が仕掛けられているはず。 ならば、変身できない隙を突いて、殺すことも出来るかもしれない。 それは五代と海東にも、架せられているはず。 殺すことは出来るだろうが、今は我慢だ。 (フィリップといったか、良かったじゃないか。死ぬまでの時間を伸ばすことが出来て) 草加は心の中で呟きながら、フィリップを冷たく見つめる。 五代と海東という、邪魔者を潰すための戦力。 フィリップとは、草加にとってそれを確保するための手段に過ぎない。 もしも役に立たなくなったら、自分で始末する。 あるいは、いざという時の盾にすればいい。 不意に、草加は戦いが繰り広げられている場所に目を向ける。 そこではクウガとディエンドが、バットファンガイアと戦っているのが見えた。 見たところ、二人は不利な状況に追い込まれているように見える。 だが、どんな結果に終わろうと関係なかった。 勝てるのなら、それで良し。 奴らが負けるなら、見捨てれば良いだけ。 どんな結果になるにせよ、関係がなかった。 (待ってくれ、真理…………君は必ず、俺が生き返らせてみせるから) 既にこの世にいない愛しき少女、園田真理。 彼女への歪んだ思いを込めながら、草加は誰にも気づかれないように握り締める。 仮面ライダーナイトに変身するための、カードデッキを。 そして、北岡秀一の首輪も。 それは蓮を連れて行く際に、拾った物だった。 付属していた説明書によると、異世界の仮面ライダーに変身するための道具らしい。 だが、草加はこれを使うつもりはなかった。 今はクウガとディエンドが戦っている。 それなら別に、自分が無理に戦う必要はない。 こんな状況では、無闇に突っ込んだところで消耗するだけ。 それは馬鹿のすることだ。 (その為にも、君達にはうんと働いて貰わないとね…………) 草加の目には、同行する者達はただの捨て駒にしか映らない。 全ては真理を蘇らせるため。 その為に、草加は戦わなければならなかった。 ◆ 「ダアッ!」 バットファンガイアの剛拳が、クウガを目掛けて放たれる。 神速の勢いで、真っ直ぐに突き進んでいった。 巨大な拳を、クウガは身体を捻って回避しようと試みる。 それによって、肩を掠めるだけで終わった。 チャンスが出来たと確信して、クウガはカウンターのパンチを放つ。 「はあっ!」 赤い拳は、バットファンガイアの巨体に叩き込まれた。 しかし、微塵にも揺れない。 クウガの拳は、蚊を刺す程度の痛みすらも感じなかった。 それでも諦めるつもりは、微塵も無い。 一発で駄目なら、もっと叩き込めばいいだけ。 こんな奴に、これ以上誰かの奪わせたくないから。 クウガは力を込めて、パンチとキックを放ち続ける。 しかしバットファンガイアは、それら全てを体勢をずらして、いとも簡単に避けた。 「うわあぁっ!」 直後、何かが砕けるような鈍い音が、悲鳴と共に響く。 バットファンガイアが、クウガの胸を殴りつけた音だった。 その威力はとても凄まじく、赤い鎧に凹みが生じる。 クウガの身体は、後ろへ大きく吹き飛んでいった。 地面を転がる一方で、ディエンドは銃口を敵に向ける。 そして引き金を引いて、弾丸を放った。 「ぬっ!」 銃声と同時に、バットファンガイアに命中する。 だが乾いた音を鳴らしながら、弾かれるだけだった。 ディエンドライバーから弾丸が放たれる一方で、バットファンガイアは地面を蹴る。 痛みなど感じていないので、避ける必要はなかった。 ディエンドとの距離を一瞬で詰めると、バットファンガイアは拳を振るう。 「うっ!」 剛拳によって、鎧に亀裂が生じた。 悲鳴を漏らしながら、ディエンドは地面に叩き付けられる。 倒れた彼に追い打ちを掛けるように、バットファンガイアは接近。 そして右足を振り上げて、勢いよく叩き付けた。 「フンッ!」 「――――っ!」 その悲鳴は、声になっていない。 バットファンガイアは続けざまに、ディエンドの胸を潰そうと何度も踏みつける。 一度受けるたびに、悲痛な声が漏れた。 ディエンドは抵抗しようとするが、激痛によって身体が動かない。 圧倒的な暴力は、一切の反抗を許さなかった。 バットファンガイアはディエンドを踏みにじる事に、意識を集中している。 その為、失念していた。 自分に拳を向けようとする、もう一人の存在を。 「ああああぁぁぁぁぁっ!」 咆吼と共に、視界の外から何かが近づいてくる。 それはバットファンガイアに激突して、衝撃が走った。 直後、異形の巨体は揺らいで、ディエンドから離れていく。 蹌踉めいた体勢を、バットファンガイアはすぐに立て直した。 そして、睨み付ける。 ディエンドと共に戦っている戦士、クウガを。 その姿は、先程とは少々異なっていた。 赤い鎧は黒く染まって、四肢の装飾品はボリュームを増し、ベルトの宝石が金色に輝いている。 それは放電を伴って会得した形態、ライジングフォームの最上位だった。 雷を司る、黒の金のクウガ。 アメイジングマイティフォームへと、クウガは姿を変えていた。 「うあぁっ!」 黒い戦士は、走る。 これ以上、この怪物に誰かの笑顔を奪わせないために。 これ以上、みんなを傷つけさせないために。 本当は、戦いなんて嫌だった。 殴るとは、相手の尊厳を傷つけることになる。 笑顔を壊すことになる。 それでも今は、戦わなければならない。 この怪物は、未確認生命体と同じだ。 人を何とも思わない、暴力の権化。 心が痛むのを感じるが、クウガは堪えた。 そして拳を握り締め、力強く振るう。 しかし、それをバットファンガイアは呆気なく止めた。 いくら上位形態とはいえ、相手はチェックメイトフォーのキング。 アメイジングマイティとなっても、差が開いたままだった。 反撃の一撃を、バットファンガイアは放つ。 それはクウガの頬に衝突して、体勢を崩した。 だが、すぐに立て直す。 (強い…………けど、ここで倒れちゃ駄目だ!) クウガは、自分にそう言い聞かせた。 後ろには海東さん、草加さん、フィリップ君、そして名前も知らない男の人がいる。 そして、この世界には一条さんも何処かにいる。 ここで倒れたら、誰がみんなを守るのか。 絶対に諦めてはいけない。 絶対に倒れてはいけない。 痛みに堪えながら、クウガは拳を振るい続けた。 バットファンガイアも、殴り返してくる。 身体と胸が痛い。 でも、止まっては駄目だ。 こいつだけはここで倒さなければならない。 絶対に、許してはいけない。 殺された人は、もう戻ってこないのだから。 次第にクウガは、感情が高ぶっていく。 その最中、彼の脳裏にある光景が浮かび上がった。 四本の角が金色に輝き、全身が黒い輝きを放つ凄まじき戦士。 究極の闇の中から、稲妻を身体に纏って現れるクウガが。 興奮と共に、アークルから電流が流れ出す。 それは、全身へと流れていった。 両腕に、両足に、頭部に。 「――――だああぁぁぁぁぁぁっ!」 「――――おおぉぉぉぉぉっ!」 クウガとバットファンガイアは、吐息のかかる距離までに接近。 そこから同時に、拳を放った。 一発、十発、五十発、百発。 一度激突する度に、大気と地面が轟音と共に震える。 達人とも呼べる戦士達が揃ったからこそ、起こる現象だった。 やがて互いの拳は、互いの頬に叩き込まれる。 まるでクロスカウンターのように。 すると、クウガとバットファンガイアは大きく後ろに吹き飛ばされた。 当たったヶ所に、鋭い痛みを感じる。 「おのれっ…………!」 バットファンガイアは嗚咽を漏らしながら、ふらふらと立ち上がった。 一方でクウガは地面に倒れると、変身が解除されてしまう。 首輪の制限によって生じる、タイムリミットを迎えたため。 本来ならば、それは来るまでまだ時間があるはずだった。 しかし、上位の形態に変身すると、半分になるという制限も付けられている。 アメイジングマイティフォームに変身し、クウガの変身時間が短縮された。 結果、クウガの変身は解除されてしまう。 生身を晒した五代雄介は、起きあがる気配が見られない。 いくら強化形態になったとはいえ、相手はファンガイアの王。 その戦いで負った傷が、あまりにも深すぎた。 五代の命を奪おうと、バットファンガイアは歩く。 「ぐっ!?」 その最中、身体に僅かな衝撃が走った。 ディエンドが放った、銃弾が命中したことによって。 バットファンガイアの足が止まった瞬間、その身体が変化していく。 それを好機と見たディエンドは、五代を抱えて走り出す。 そのまま全速力で仲間達の元に向かい、この場から離れることに成功した。 バットファンガイアは追おうとする。 直後、その身体が人間の姿に戻ってしまった。 「な、何……!?」 あまりに唐突すぎる現象に、キングは驚愕する。 彼もまた、この戦いで架せられた十分の制限時間が、訪れてしまった。 無論、それを知ることはない。 木どころか、雑草すらも残っていない荒れ地で、キングは佇む。 先程ライフエナジーを吸った男、北岡秀一の遺品を彼は手に取った。 仮面ライダーゾルダに変身するためのカードデッキと、デイバッグを。 そして、『カブトの世界』に存在するディスカビル家に伝わる名剣、ディスカリバーも。 (…………どうやら、大ショッカーとやらが下らん細工を仕掛けたか) キングは、自分の力に制限が掛けられていると推測する。 その証拠に、再びバットファンガイアに変身しようとするが、出来なかった。 どうやら、ファンガイアの力だけでは生き残れそうにないだろう。 これだけでなく、他の仮面ライダーの力を奪うことも、考えるべき。 「真夜…………」 不意に、最愛の女性の名を呟く。 彼女はファンガイアである自分よりも、人間であるあの男を取った。 この会場の何処かにいる、忌まわしい紅音也。 そして未来から来たと言われる、奴の息子である紅渡も何処かにいる。 この二人は、絶対に潰さなければならない。 奴らはキバに変身して、自分を殺した。 息子である太牙に全てを託したが、その必要はない。 自分がここで、奴らを殺せばいいのだから。 (そして、願いを叶えてみせる…………) 大ショッカーは、自分の世界の住民と協力し、戦いに残れと言った。 だがそんな真似など、出来るわけがない。 何処の世界に、敵対する種族と手を取り合う馬鹿がいる。 他の世界の住民は当然のこと、奴らも始末する。 そして、再び真夜を自分の物にする。 ファンガイアの王は利己的な愛を抱きながら、前に進んだ。 自らの願いのために。 本来の時間なら彼は、チェックメイト・フォーの一角、ビショップの手によって心なき殺戮マシーンとなっている。 しかし、大ショッカーは彼に再び自我を与えた。 己を取り戻した、キングの行く末は果たして。 【1日目 午後】 【B-8 森林】 ※戦いの余波によって、ほぼ荒れ地となっています 【キング@仮面ライダーキバ】 【時間軸】現代編/復活後 【状態】疲労(大)、ダメージ(大)、バッドファンガイアに二時間変身不可 【装備】ゾルダのデッキ@仮面ライダー龍騎、ディスカリバー@仮面ライダーカブト 【道具】支給品一式×2、不明支給品(1~2)、北岡の不明支給品(0~2) 【思考・状況】 1:ゲームに勝ち残り、真夜を再び自分の物にする。 2:先程戦った仮面ライダー達(クウガ、ディエンド、ナイト、草加、フィリップ)を殺す。 3:紅渡と紅音也を殺す。 【備考】 ※ 制限によって、ライフエナジーを吸う牙は、一度に一人分しか現れません。 ※ 再び現れるのに、時間が必要です(どの程度かは、後続の書き手さんにお任せします) ◆ 森林から脱出して数分後、五人は皆生きていた。 しかし、五代と蓮は未だに目を覚まさない。 バットファンガイアとの戦いの傷が、深かったのだ。 そんな中、ディエンドの変身を解いた海東は考えている。 この会場で出会った初めての男、五代雄介。 本人は自分のことを、クウガと言っていた。 クウガと言えば、旅の仲間である小野寺ユウスケしか知らない。 (まさか、彼は本当にクウガだったとは) その姿は、確かに仮面ライダークウガだった。 しかも、自分の見慣れているのと寸分の違いもない、赤い戦士に。 異なる点があるとすれば、フォームチェンジの後だ。 全身が黒く染まった、見た事のない形態。 あの時一瞬だけ、バットファンガイアに迫るほどの力を発揮していた。 これがユウスケのクウガとは、また違う証拠。 やはり、自分が知る以外にも『クウガの世界』はもう一つ存在するというのか。 (…………まぁ、これはあとでいいか。さて、問題はこっちかな) 海東は、フィリップの背負った男の方を見つめる。 何処の世界の誰かも知らない青年。 五代が草加とフィリップに頼んだから、ここまで連れてきた。 だが、この人物が何者なのかは不明。 もしかしたら、殺し合いに乗っている可能性もある。 (いや、その時はその時かな。いざとなったら、あの恐竜君もいるしね) フィリップの支給品であるファングメモリを見つめながら、海東は結論を付ける。 あれは自らの意志を持つようで、戦うことも出来る優れ物だ。 出来るならば、手に入れてみたい気持ちがある。 三人の警戒を浴びていることを、秋山蓮は知らない。 そして自分の世界の住民が既に死んでいることを、秋山蓮は知らない。 目覚めた彼に、どんな運命が待ち受けているか。 【北岡秀一@仮面ライダー龍騎 死亡確認】 残り51人 ※ライフエナジーを吸い取られたことにより、北岡の遺体は消滅しました。 【1日目 午後】 【C-8 草原】 【五代雄介@仮面ライダークウガ】 【時間軸】第46話終了後 【状態】気絶中、疲労(大)、ダメージ(大)、仮面ライダークウガに二時間変身不可 【装備】アマダム@仮面ライダークウガ 【道具】支給品一式、不明支給品1~3 【思考・状況】 0:…………(気絶中) 1:人々の笑顔を守る。 2:みんなと共に行動する。 3:一条さんと合流したい。 4:仮面ライダーとは何だろう? 【備考】 ※支給品はまだ確認していません 【海東大樹@仮面ライダーディケイド】 【時間軸】最終話終了後 【状態】疲労(大)、ダメージ(大)、仮面ライダーディエンドに二時間変身不可。 【装備】ディエンドライバー@仮面ライダーディケイド 【道具】支給品一式、不明支給品1~3(確認済み) 【思考・状況】 0:お宝を守る。 1:殺し合いに乗った奴の邪魔をする。 2:五代雄介、草加雅人、フィリップと共に行動 3:五代雄介の知り合いと合流 4:知らない世界はまだあるようだ 5:蓮(名前を知らない)を警戒 【備考】 ※クウガの世界が別にあることを知りました。 【草加雅人@仮面ライダー555】 【時間軸】原作中盤以降 【状態】健康、仮面ライダーカイザに三十分変身不可 【装備】カイザドライバー@仮面ライダー555、カイザブレイガン@仮面ライダー555、ナイトのデッキ@仮面ライダー龍騎 【道具】支給品一式、首輪(北岡)、不明支給品1~2 【思考・状況】 1:真理の居る世界を守る為に、555の世界を優勝させる。 2:勝ち残る為にも今は演技を続けるが、隙があれば異世界の参加者は殺す。 3:真理を殺した奴を見付け出し、この手で殺す。 4:出来る限り、戦いは他の奴に任せる。 5:蓮(名前を知らない)を警戒。 【備考】 ※カイザドライバーに何処までツールが付属しているかは後続の書き手さんに任せます。 【フィリップ@仮面ライダーW】 【時間軸】原作中盤以降 【状態】健康 【装備】無し 【道具】支給品一式、ファングメモリ@仮面ライダーW、バットショット@仮面ライダーW、ダブルドライバー+ガイアメモリ(サイクロン)@仮面ライダーW 【思考・状況】 1:大ショッカーは信用しない。 2:出来ればここに居る皆と情報を交換したい。 3:草加雅人は完全に信用しない方が良い。 4:真理を殺したのは白い化け物。 【備考】 ※支給品の最後の一つはダブルドライバーでした。 ※バットショットにアルビノジョーカーの鮮明な画像を保存しています。 【秋山蓮@仮面ライダー龍騎】 【時間軸】第34話終了後 【状態】気絶中、疲労(大)、ダメージ(大)、仮面ライダーナイトに二時間変身不可 【装備】無し 【道具】支給品一式、不明支給品(0~1) 【思考・状況】 0:…………(気絶中) 1:自分の世界のために他世界の人間を倒す。 2:まずは目の前の敵・バットファンガイアを倒す。 3:北岡と協力する。協力できるなら、同じ世界の人間と協力したい。 4:同じ世界の人間を捜す(城戸優先)。浅倉とは会いたくない。 5:北岡や協力者と決着をつけるのは元の世界に帰ってから。 【備考】 ※ サバイブのカードは没収されています(蓮は気づいていない)。 038 風 投下順 040 Try-Action Delta form 038 風 時系列順 040 Try-Action Delta form 006 共同戦線 北岡秀一 GAME OVER 006 共同戦線 キング 047 加速度円舞曲♯王と牙の運命 018 白の鬼札 草加雅人 063 草加雅人 の 仮面 018 白の鬼札 フィリップ 063 草加雅人 の 仮面 018 白の鬼札 海東大樹 063 草加雅人 の 仮面 018 白の鬼札 五代雄介 063 草加雅人 の 仮面 006 共同戦線 秋山蓮 063 草加雅人 の 仮面
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2018年10月2日 新第1話:胸がバクバク爆ってる!爆釣れ、大物バーソウル! テレビ東京:17時55分〜18時25分 立津手トッタ:広橋涼/ポテペン:内山夕実/立津手トウマ:草尾毅/トッタ母:庄司宇芽香/島田のおばちゃん:浦和めぐみ 鯵野なめ郎:大谷理美/那間グサ美:金魚わかな/漁師:西嶋陽一/漁師:綿貫竜之介/ナレーション:武虎 2018年10月9日 第2話:来たぞ盛魚町!ウオンモール爆釣大会! テレビ東京:17時55分〜18時25分 立津手トッタ:広橋涼/ポテペン:内山夕実/立津手トンペイ:阪口大助/鮫島キバ:斎賀みつき/シュワ次郎:根本幸多 鮫島ホウジロウ:松山鷹志/島田のおばちゃんの妹:浦和めぐみ/鮭内くん:粕谷雄太/ウオマサ:菊池こころ/Mr.シシャモ:山田真一 店員:林大地/トローリング娘:祖山桃子/秘書:上田瞳/ナレーション:武虎 2018年10月16日 第3話:潜入コードバンク社!赤雷のバーハンター鮫島キバ! テレビ東京:17時55分〜18時25分 立津手トッタ:広橋涼/ポテペン:内山夕実/立津手トンペイ:阪口大助/鮫島キバ:斎賀みつき/シュワ次郎:根本幸多 鮫島ホウジロウ:松山鷹志/島田のおばちゃんの親戚:浦和めぐみ/警備員:森田了介/警備員:宮﨑聡/ナレーション:武虎 2018年10月23日 第4話:謎のヌッシー!黄金武魚キンギョダムを追え! テレビ東京:17時55分〜18時25分 立津手トッタ:広橋涼/ポテペン:内山夕実/鮫島キバ:斎賀みつき/シュワ次郎:根本幸多/立津手トウマ:草尾毅 鮫島ホウジロウ:松山鷹志/島田のおばちゃんの親戚:浦和めぐみ/黄金武魚キンギョダム:ボルケーノ太田 ナレーション:武虎 2018年10月30日 第5話:恋のシカケメモリー!マグロライダー一本釣り! テレビ東京:17時55分〜18時25分 立津手トッタ:広橋涼/ポテペン:内山夕実/立津手トンペイ:阪口大助/島田のおばちゃんの親戚:浦和めぐみ 鮭内ケイジ:粕谷雄太/魚山マサオ:菊池こころ/長谷川アユ:今野宏美/偽船長:村中知/鯛野キンメ:浜田洋平 あゆの友人:疋田由香里/船長:坂井易直/クジラ型のアレ:熊谷海麗/ナレーション:武虎 2018年11月6日 第6話:ヌッシー狙う爆釣団!轟風の使者 海老原ハネル! テレビ東京:17時55分〜18時25分 立津手トッタ:広橋涼/ポテペン:内山夕実/立津手トンペイ:阪口大助/立津手トウマ:草尾毅/島田のおばちゃんの親戚:浦和めぐみ 海老原ハネル:村中知/涼河シャチ:松重慎/深層海龍ゴクオロチ:藤本たかひろ/母親:上田瞳/ナレーション:武虎 2018年11月13日 第7話:ポテペン&シュワ次郎!トッタのためのガチ特訓! テレビ東京:17時55分〜18時25分 立津手トッタ:広橋涼/ポテペン:内山夕実/立津手トンペイ:阪口大助/シュワ次郎:根本幸多/鮭内ケイジ:粕谷雄太 プラカラーキッド:中西正樹/ナレーション:武虎 2018年11月20日 第8話:プールへGO!使いこなせ海流のリール! テレビ東京:17時55分〜18時25分 立津手トッタ:広橋涼/ポテペン:内山夕実/立津手トンペイ:阪口大助/島田のおばちゃんの親戚:浦和めぐみ 海老原ハネル:村中知/フグ姐さん:永澤菜教/深層海龍ゴクオロチ:藤本たかひろ/ナレーション:武虎 2018年11月27日 第9話:激辛の海に勝利せよ!ラーメン大好きトッタさん! テレビ東京:17時55分〜18時25分 立津手トッタ:広橋涼/ポテペン:内山夕実/立津手トンペイ:阪口大助/涼河シャチ:松重慎/キングサモン:竹本英史 島田のおばちゃん:浦和めぐみ/辛ズール・ズール:鈴木賢/客:山本祥太/客:戸松拳也/客:山根綺/ナレーション:武虎 2018年12月4日 第10話:復活のキバ!赤き野望への前奏曲(プレリュード)! テレビ東京:17時55分〜18時25分 立津手トッタ:広橋涼/ポテペン:内山夕実/立津手トンペイ:阪口大助/鮫島キバ:斎賀みつき/シュワ次郎:根本幸多 鮫島ホウジロウ:松山鷹志/海老原ハネル:村中知/プレミアギガシャーク:稲田徹/秘書:上田瞳/研究員:ボルケーノ太田 ナレーション:武虎 2018年12月11日 第11話:最強マンガ家!?創造手コミックラーケンを探せ! テレビ東京:17時55分〜18時25分 立津手トッタ:広橋涼/ポテペン:内山夕実/立津手トンペイ:阪口大助/鮫島キバ:斎賀みつき/シュワ次郎:根本幸多 小杉ケタロウ:利根健太朗/創造手コミックラーケン:魚建/薄井さん、ナレーション:武虎/妖怪蜘蛛男:城岡祐介 通行人:三輪隆博/通行人:今井浩平 2018年12月18日 第12話:でんぢゃらすなヌッシーを爆釣するのじゃ! テレビ東京:17時55分〜18時25分 立津手トッタ:広橋涼/ポテペン:内山夕実/立津手トンペイ:阪口大助/シュワ次郎:根本幸多/島田のおばちゃんの親戚:浦和めぐみ 鮭内ケイジ:粕谷雄太/魚山マサオ:菊池こころ/爆釣老人じーさん:中村大樹/ゲベ:太田哲治/おサンタ様:石原凡 おばさん:斉藤こず恵/おばさん:鶴田真希/おばさん:れいみ/ナレーション:武虎 2018年12月25日 第13話:爆釣団団長!ムゲンあらわる! テレビ東京:17時55分〜18時25分 立津手トッタ:広橋涼/ポテペン:内山夕実/立津手トンペイ:阪口大助/立津手トウマ:草尾毅/トッタ母:庄司宇芽香 島田のおばちゃん:浦和めぐみ/鮫島キバ:斎賀みつき/海堂ムゲン:豊永利行/涼河シャチ:松重慎/鯵野なめ郎:大谷理美 那間グサ美:金魚わかな/無限食バイクウガ:西嶋陽一/ナレーション:武虎 2019年1月8日 第14話:ポテペン消化中!無限食バイクウガの腹を探れ! テレビ東京:17時55分〜18時25分 立津手トッタ:広橋涼/ポテペン:内山夕実/立津手トンペイ:阪口大助/鮫島ホウジロウ:松山鷹志/無限食バイクウガ:西嶋陽一 立津手トウマ:草尾毅/海堂ムゲン:豊永利行/男の子:関根有咲/母親:祖山桃子/女の子:弘松芹香/ナレーション:武虎 2019年1月15日 第15話:真冬の怪談!恐怖、盛魚小の七不思議! テレビ東京:17時55分〜18時25分 立津手トッタ:広橋涼/ポテペン:内山夕実/立津手トンペイ:阪口大助/鮭内ケイジ:粕谷雄太/魚山マサオ:菊池こころ 長谷川アユ:今野宏美/イワナ川淳二:浦和めぐみ/ランス・ロード:辻井謙吾/モナリザ:西川宏美/口鮭女:久下知秋 ナレーション:武虎 2019年1月22日 第16話:トッタと謎の古代バーコード文明!~勇者と呼ばれた少年~ テレビ東京:17時55分〜18時25分 立津手トッタ:広橋涼/ポテペン:内山夕実/立津手トウマ:草尾毅/島田のおばちゃんの親戚:浦和めぐみ/ポテペン原人:斎藤志郎 シーラ・ジ・カンス:後藤光祐/鮭内ケイジ:粕谷雄太/魚山マサオ:菊池こころ/長良川アユ:今野宏美/アユの友人:疋田由香里 ナレーション:武虎 2019年1月29日 第17話:トッタと謎の古代バーコード文明!~ジュラ紀の破壊神~ テレビ東京:17時55分〜18時25分 立津手トッタ:広橋涼/ポテペン:内山夕実/ポテペン原人:斎藤志郎/息子原人:田村奈央/セクシー原人:本名陽子 ペット原人:田中健大/ディノボルケーノREX:ボルケーノ太田/ナレーション:武虎 2019年2月5日 第18話:トッタと謎の古代バーコード文明!~神の星を継ぐ者~ テレビ東京:17時55分〜18時25分 立津手トッタ:広橋涼/ポテペン:内山夕実/立津手トンペイ:阪口大助/ポテペン原人:斎藤志郎/セクシー原人:本名陽子 妻原人:中友子/息子原人:田村奈央/ペット原人:田中健大/ギャル原人:石橋桃/危険魚デスソウルシップ:落合福嗣 シーラ・ジ・カンス:後藤光祐/ナレーション:武虎 2019年2月12日 第19話:奪われたヌッシー!爆釣カップ開幕! テレビ東京:17時55分〜18時25分 立津手トッタ:広橋涼/ポテペン:内山夕実/立津手トンペイ:阪口大助/鮫島キバ:斎賀みつき/シュワ次郎:根本幸多 鮫島ホオジロウ:松山鷹志/島田のおばちゃん:浦和めぐみ/Mr.シシャモ:山田真一/鮭内ケイジ:粕谷雄太/魚山マサオ:菊池こころ 長良川アユ:今野宏美/キングサモン:竹本英史/涼河シャチ:松重慎/海老原ハネル:村中知/オジペン:高塚正也/ナレーション:武虎 2019年2月19日 第20話:激闘・爆釣カップ!チキチキバーソウルビンゴ! テレビ東京:17時55分〜18時25分 立津手トッタ:広橋涼/ポテペン:内山夕実/立津手トンペイ:阪口大助/鮫島キバ:斎賀みつき/シュワ次郎:根本幸多 鮫島ホオジロウ:松山鷹志/島田のおばちゃん:浦和めぐみ/Mr.シシャモ:山田真一/鮭内ケイジ:粕谷雄太/魚山マサオ:菊池こころ 長良川アユ:今野宏美/キングサモン:竹本英史/涼河シャチ:松重慎/海老原ハネル:村中知/ポテペン原人:斎藤志郎 ナレーション:武虎 2019年2月26日 第21話:副団長シャチの策略!爆釣カップの罠! テレビ東京:17時55分〜18時25分 立津手トッタ:広橋涼/ポテペン:内山夕実/鮫島キバ:斎賀みつき/シュワ次郎:根本幸多/立津手トウマ:草尾毅 立津手トンペイ:阪口大助/鮫島ホオジロウ:松山鷹志/海堂ムゲン:豊永利行/キングサモン:竹本英史/涼河シャチ:松重慎 Mr.シシャモ:山田真一/ナレーション:武虎 2019年3月5日 第22話:ついに出現!絶滅種 神ヌッシー! テレビ東京:17時55分〜18時25分 立津手トッタ:広橋涼/ポテペン:内山夕実/鮫島キバ:斎賀みつき/シュワ次郎:根本幸多/立津手トウマ:草尾毅 立津手トンペイ:阪口大助/鮫島ホオジロウ:松山鷹志/海堂ムゲン:豊永利行/キングサモン:竹本英史/涼河シャチ:松重慎 海老原ハネル:村中知/神主第一形態:斉藤貴美子/警備員:宮﨑聡/ナレーション:武虎 2019年3月12日 第23話:神ヌッシーVSキバ!BTシールドを打ち破れ! テレビ東京:17時55分〜18時25分 立津手トッタ:広橋涼/ポテペン:内山夕実/鮫島キバ:斎賀みつき/シュワ次郎:根本幸多/立津手トンペイ:阪口大助 鮫島ホオジロウ:松山鷹志/島田のおばちゃん:浦和めぐみ/海堂ムゲン:豊永利行/キングサモン:竹本英史/Mr.シシャモ:山田真一 神主第二形態:神島正和/警備員:宮﨑聡/トローリング娘:山根綺/ナレーション:武虎 2019年3月19日 第24話:絶望の破壊神!神ヌッシー最終形態! テレビ東京:17時55分〜18時25分 立津手トッタ:広橋涼/ポテペン:内山夕実/鮫島キバ:斎賀みつき/シュワ次郎:根本幸多/立津手トウマ:草尾毅 立津手トンペイ:阪口大助/鮫島ホオジロウ:松山鷹志/海堂ムゲン:豊永利行/神主第三形態:斉藤次郎/かくれんバー:田口奏弥 科学者:宮﨑聡/ナレーション:武虎 2019年3月26日 第25話:地球がバクバク爆ってる!爆釣れ、神ヌッシー!終 テレビ東京:17時55分〜18時25分 立津手トッタ:広橋涼/ポテペン:内山夕実/鮫島キバ:斎賀みつき/シュワ次郎:根本幸多/立津手トウマ:草尾毅 立津手トンペイ:阪口大助/トッタの母:庄司宇芽香/鮫島ホオジロウ:松山鷹志/キングサモン:竹本英史/海老原ハネル:村中知 神主第三形態:斉藤次郎/鮫島リン:菊池こころ/かくれんバー:田口奏弥/ナレーション:武虎
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データ 習得技レベル タマゴ・その他 マシン データ ポケモン タイプ1 タイプ2 特性1 特性2 夢特性 HP 攻撃 防御 特功 特防 素早 合計 デルビル あく ほのお はやおき もらいび きんちょうかん 45 60 30 80 50 65 330 ヘルガー あく ほのお はやおき もらいび きんちょうかん 75 90 50 110 80 95 500 進化条件 デルビルLv.24→ヘルガー 習得技 レベル レベル技 技名 習得レベル デルビル ヘルガー かみなりのキバ - Lv.1 にらみつける Lv.1 ひのこ Lv.1 とおぼえ Lv.4 Lv.1 スモッグ Lv.8 Lv.1 ほえる Lv,13 かみつく Lv.16 やきつくす Lv.20 ふくろだたき Lv.25 Lv.26 ほのおのキバ Lv.28 Lv.30 いちゃもん Lv.32 Lv.35 ほうふく Lv.37 Lv.41 イカサマ Lv.40 Lv.45 かえんほうしゃ Lv.44 Lv.50 かみくだく Lv.49 Lv.56 わるだくみ Lv.52 Lv.1 れんごく Lv.56 Lv.62 タマゴ・その他 技名 種類 カウンター タマゴ ほのおのうず タマゴ きしかいせい タマゴ うらみ タマゴ みちづれ タマゴ フェイント タマゴ ふいうち タマゴ かみなりのキバ タマゴ マシン マシン技 No. 技名 習得可否 デルビル ヘルガー 001 とっしん 〇 〇 005 どろかけ 〇 〇 006 こわいかお 〇 〇 007 まもる 〇 〇 008 ほのおのキバ 〇 〇 009 かみなりのキバ 〇 〇 018 どろぼう 〇 〇 020 くさわけ 〇 〇 024 ほのおのうず 〇 〇 025 からげんき 〇 〇 030 バークアウト 〇 〇 035 マッドショット 〇 〇 038 ニトロチャージ 〇 〇 047 こらえる 〇 〇 049 にほんばれ 〇 〇 050 あまごい 〇 〇 062 イカサマ 〇 〇 063 サイコファング 〇 〇 066 のしかかり 〇 〇 070 ねごと 〇 〇 085 ねむる 〇 〇 087 ちょうはつ 〇 〇 094 あくのはどう 〇 〇 103 みがわり 〇 〇 107 おにび 〇 〇 108 かみくだく 〇 〇 114 シャドーボール 〇 〇 117 ハイパーボイス 〇 〇 118 ねっぷう 〇 〇 125 かえんほうしゃ 〇 〇 130 てだすけ 〇 〇 134 きしかいせい 〇 〇 140 わるだくみ 〇 〇 141 だいもんじ 〇 〇 148 ヘドロばくだん 〇 〇 152 ギガインパクト 〇 157 オーバーヒート 〇 〇 163 はかいこうせん 〇 165 フレアドライブ 〇 〇 168 ソーラービーム 〇 〇 171 テラバースト 〇 〇
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図鑑ナンバー:169 わにうおポケモン たかさ・おもさ:9.0m・999.9㎏ タイプ:みず・ドラゴン 特性:がんじょうあご(あごやキバを使って攻撃する技の威力が1.5倍になる) 隠れ特性:じしんかじょう(自分の技で相手を倒すと、こうげきが1段階上がる) 種族値:120・143・77・53・76・81 進化方法:アリガーターにめざめいしを使用 覚える技 基本 たいあたり 基本 にらみつける 基本 きあいだめ 基本 みずてっぽう 基本 おいうち 基本 アクアジェット 基本 みずあそび 基本 かみつく 基本 こわいかお 基本 のしかかり 基本 ダイビング 基本 かみくだく 基本 いばる 基本 かみちぎる(オリ技) 基本 アクアブレイク 基本 サイコファング 基本 あばれる 基本 げきりん 基本 ドラゴンテール 基本 ほのおのキバ 基本 こおりのキバ 図鑑解説 めざめいしの力で古代のポケモンのようになってしまった。 なぜこの姿になったのか、議論が続いている。 名前